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Benesse発 2010年「子どもの教育を考える」
このコーナーでは、教育のあるべき姿をBenesse教育研究開発センターと、皆さんと共に考え、創りあげていきます。
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『Benesse発2010年「子どもの教育を考える」』更新終了のお知らせ

『Benesse発2010年「子どもの教育を考える」』は、2010年3月31日をもって、更新を終了させていただきました。
これまでたくさんのアクセスをいただき、ありがとうございました。

子どものココロ・大人のキモチ
識者の意見〜皆様の反響を受けて、大学生による座談会〜

青山学院大学教授 樋田大二郎先生

12月24日更新

皆様から多数の反響をいただいたことを受け、
樋田ゼミの学生さんたちに、再度感想を伺ってみました。

親から「辞めたいの?」と聞かれたら、子どもは「辞めたい」と言いがち

新井さん (樋田ゼミ・4年)

多くの親が「子どもの習い事は続けることに意味がある」と考えていらっしゃるようですが、私も同感です。そもそも、親に「辞めたいの?」とか「辞めてもいいよ」と声をかけられたら、子どもは実は「まだ続けてもいいかも…」と迷っていても、続けることを諦めてしまいがちだと思います。「これで上達しなかったら、またいろいろ言われてしまう」と責められるのが嫌なんですよ。一方、親は「将来、何かの肥やしになれば」と子どもに期待して習い事をさせているところがあるはず。だったら、子どもの方から「どうしても辞めたい」と言ってこない限りは、親は続ける方向で見守っていればいいのではないでしょうか。実際、私も習字を長く続けたことで姿勢がよくなったし、ひとつのことを続けられるという自信がつきました。しかし、同じ理由で「辞めたい」と言えない子どももいますから、保護者の方はお子さんとの触れ合いのなかでこまめに習い事の様子を聞くなどして、言いやすい環境にしておくことも大切だと思います。真面目な子は、嫌でも言えなくて、ため込んでしまいがちだと思うので…。

小学校で習い事をたくさんやりすぎると、中学校でパンクしそう

宮田さん (樋田ゼミ・4年)

今の小学生はたくさんの習い事をしているんだなぁ、とまずはびっくりしました。つぎに、これだけ習い事をしていたら、中学生になったときにパンクしちゃうのではないかと心配になりました。中学校では勉強も部活も格段に忙しくなるにもかかわらず、「たくさんの習い事をずっと続けられてきた」という、変な自信が足かせになってしまう気がするんです。それに、とくに数種類のスポーツをしている男子は、ひとつの競技をきちんとカラダで覚えて実践するプロセスも時間も足りないし、チームメイトとの連携プレイや絆を確認し合う余裕もないのではないでしょうか。もう少し自主練習というか、自分だけの時間を持って、考えられるようにしたらいいと思います。そう言いつつ、もし僕が親になったら、お父さんたちからの声に多かった「熱血パパ」になってしまいそう(笑)。そうならないように今から気をつけたいです。

習い事を始めるきっかけは子どもが作るけれど、続けられる環境は大人が整える

白井さん (樋田ゼミ・4年)

多くの親が「辞めるのも大変だけれど、続けるのも大変」という悩みを抱えていると思いました。習い事を始めるきっかけは、子どもの「面白そう」という好奇心や「やってみたい」という意欲であることが多いと思います。でも、そんな気持ちを子どもが維持するのは、自分の実体験に基づいてもすごく難しいので、親は続けられるための環境作りをしてあげたらいいのではないでしょうか。そして辞めるにしても続けるにしても、親は感情的になったりガッカリしたりせず、きちんと子どもに理由を聞き、納得できればその選択を尊重してほしいと思います。これも私の経験ですが、辞めても続けても、子どもって内心そのことに罪悪感を持ちがちなので、そこは優しく見守ってください。もし自分が親だったら、子どもにはあまり無理はさせず、習い事をさせるとしても、子どもの興味や意欲の範囲内でだと思います。別に習い事をしなくてもいいんです。日常生活で気になることや興味を示すものがあれば、そこから何かを学ぶ機会がありますから。

自主性を伸ばすための習い事のはずが、受動的な子どもを育てているのでは?

鈴木さん (樋田ゼミ・3年)

私は樋田先生の「習い事はスイーツのようなもの」論に賛成です。子どもの習い事なのですから、たくさんやらせたり、無理に続けさせたりするべきではないと思います。それだったら中学生になって、自分のやりたいことを、自分で探して始めたほうが、長続きするのではないでしょうか。今は少子化で子どもの数が少ないから、親がひとりの子どもに多くを期待しすぎることも大きいのではないかと思います。それで、いいところも悪いところも目についてしまう。子どもに自信をつけさせて伸ばすには「誉める→少し叱る→誉める」と、基本は「誉める」ところにあるはずです。それなのに親の思惑通りに行かないからと習い事にあれこれ口出しするのは、子どもが受動的になるばかりで逆効果に感じます。本来は自主性を伸ばしてほしいはずなのに、これでは中学の時点で燃え尽きてしまい、やりたいことが見つからない…なんてことになりそうに感じてしまいます。

樋田大二郎先生

青山学院大学教授 樋田大二郎先生

青山学院大学教育人間科学部教授。東京大学教育学部卒業。同大学院教育研究科博士課程中退。南山短期大学助教授、聖心女子大学教授などを経て現職。主な研究テーマは、青少年の逸脱行動、教育と教育制度の多様化と個性化、体験学習・ホリスティック教育など。学校内外で行われる学習のさまざまな様式について関心が高い。著書に『教育言説をどう読むか』(新曜社 共著)など。Benesse教育研究開発センター「第3回子育て生活基本調査(小中版)」などの分析にも携わっている。



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