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Benesse発 2010年「子どもの教育を考える」
このコーナーでは、教育のあるべき姿をBenesse教育研究開発センターと、皆さんと共に考え、創りあげていきます。
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『Benesse発2010年「子どもの教育を考える」』更新終了のお知らせ

『Benesse発2010年「子どもの教育を考える」』は、2010年3月31日をもって、更新を終了させていただきました。
これまでたくさんのアクセスをいただき、ありがとうございました。

教育の第一人者からのビデオメッセージ 「2010年に向けて〜 教育への提言 」
第2回 家庭でできる学び
  「2010年子どもの教育を考える」というテーマに対し、筑波大学の坪田耕三先生から大切にしたいキーワードをあげていただき、お話を伺いました。第2回目は「家庭でできる学び」です。

● 2つめのキーワード「家庭でできる学び」について、詳しく教えていただけますか?

家の中には、いろいろなものがあります。そういう日常茶飯に目にしているものが、色々な学びの対象になっています。保護者の方は、そういうものに目をつけて、子どもと一緒に楽しく学ぶということが大切だと考えます。

例えば、紙に「15cm」の直線を書いてみてください。

これが15cmになっているかどうかは、物差しがあれば分かりますが、普通はすぐにはないでしょう。そこで、よくあるもので代用できないか考えると、お財布の中にありました。千円札です。私、千円札を持ってきましたから、線に当てて確認してみてください。ちょうど横の長さが15cmなんです。

なぜ、このような問題を出したかといいますと、文部科学省が行った今年度(平成21年度)の「全国学力・学習状況調査」の小学校6年生の問題の中に、「千円札の横は何cmですか」という問題があったのです。日常よく目にするものに、学校の勉強が対応づけられるか、ということは国のテストにもあるということなのです。

横の長さが分かったら、次は縦の長さが気になりますね。

これは千円札を2つに折ってみると、だいたい正方形だということが分かります。確認のため、斜めで対角線折りすると、ほとんどぴったりつきますから、正方形にとても近いということが分かります。正確に測ると7.6cmで、15cmの半分は7.5cmですから僅かに異なりますが、千円札は、ほとんど1:2の長方形と言えます。

また、普段、子どもたちですと、このように気軽に千円札を使うことはできませんから、折り紙を使うこともできます。折り紙は、一辺が15cmの正方形になっています。折り紙を2つに折ったら、ちょうど千円札と同じくらいの大きさになります。このように、日常の物と関連付けて知った情報は、忘れにくくなります。

もうひとつ例をご紹介しましょう。これは、さいころを絵に描いたものです。上はさいころの見取り図、下は展開図のひとつです(図)。さいころの目は1から6までありますが、さいころの目の合計はいくつでしょうか?

さいころ図

通常は、「1+2+3+4+5+6」を計算しますが、他にも考え方はあります。 さいころでよく遊んでいる子どもは、1の目の裏は6、2の目の裏は5、3の目の裏は4になっていることを知っています。合わせて7になっているわけですから、7が3つ分として、7×3として、あっという間に答えが出ます。

このように、遊び道具の中に面白い数の決まりが潜んでいる、ということを知っていると楽しいのではないでしょうか。今は、算数の例ばかりでしたが、日常には面白いものがたくさん転がっていると思いますよ。

● 他に家庭の中で学びにつながるものを教えていただけますか?

先ほどご説明したのは、ものを見て決まりを発見することでしたが、手を動かしてものをつくる「ハンズオン」をお薦めします。理科では、動植物を観察したり実験したりして、「ハンズオン」のサイエンスがありますが、こういうことを意図してやると、体で覚えるため、忘れにくくなります。先ほどのさいころも自分で作ってみたり、お菓子の四角い箱を壊してみたりすると、どのようになっているか分かるでしょう。少々家の中が賑やかになったり、汚くなったりするでしょうが、子どもの興味を発散させて、子どもの感性に寄り添った学びをご自宅でやっていただきたいと思います。

(2009年11月4日収録)


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坪田 耕三先生
坪田 耕三(つぼた こうぞう)
筑波大学教授
1947年、東京都生まれ。青山学院大学文学部教育学科卒業。前筑波大学附属小学校副校長を経て、現職。早稲田大学非常勤講師。ハンズオンマス研究会代表等。専門は算数教育。子どもの好奇心に培う豊かな学びを支援する活動に力を注ぐ。主な著書に『頭が柔らかくなる算数』(共著・日本経済新聞出版社)、『親子で頭をやわらかくする算数トレーニング』(亜紀書房)、『和顔愛語』(東洋館出版)などがある。



第2回
家庭でできる学び

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