BERD 2007 No.10
【レポート】
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朝永昌孝
Benesse教育研究開発センター研究員
ともなが まさたか
BERD
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小学校英語に対する保護者の意識
──英語教育必修化の流れの中で──
朝永昌孝[Benesse教育研究開発センター研究員]

学習指導要領の改訂を前にして、現在、小学校での英語教育の在り方に関する議論がなされている。
では、教育を受ける側の立場にある小学生の保護者はどのような思いを持っているのだろうか。
Benesse教育研究開発センターが2006年に実施した「第1回小学校英語に関する基本調査(保護者調査)」の結果から、その一端について考えてみたい。
●調査概要

調査テーマ:@小学生の英語学習の実態把握
         A小学校英語についての保護者の
   意識把握
調査方法:学校通しによる家庭での自記式質問紙調査
調査時期:2006年9〜10月
調査対象:小学1年生から小学6年生の子どもを持つ保護者4718名(配布数5847通、回収率80.7%) 市区町村の人口規模及び人口密度を考慮し た3地域区分[大都市(東京23区)、中都市 (地方中規模都市)、郡部(町村部)]を設定 してサンプルを抽出。公立小学校31校で調 査実施。
小学校での英語教育をめぐって
 「小学校からの英語教育は、難しいことより、慣れ親しみ『英語を好き』になるような教育をしてほしい」「文法よりも、聞いて話せる生きた英語の基礎を身に付けてほしい」「外国人の先生に習い、生の英会話を身に付けコミュニケーションをたくさんとってもらいたい」─これらの声は、「小学校英語に対する期待」として保護者から寄せられた声である。
 小学校での英語教育*1に関しては、2006年3月、中央教育審議会の外国語専門部会において「小学校における英語教育について」の報告がなされた。ここでの報告を受けて、学習指導要領の次期改訂においては、小学校高学年で週1時間程度、英語教育が必修化される見通しである。
 このような変化が予想されるテーマに関して、今後の動向を見極めるためには、まず現状や課題を具体的に把握し、その上で議論を進めることが欠かせない。こうした社会環境を背景として、Benesse教育研究開発センターは、「第1回小学校英語に関する基本調査」を実施した。この調査には、教務主任を対象とした「教員調査」(06年7〜8月実施)と、保護者を対象とした「保護者調査」(同9〜10月実施)の二つの調査を実施しているという特徴がある*2。教育を提供する側にいる教員(学校)と、いわば子どもを通じて教育を受ける側にいる保護者。小学校英語に関わる現状や課題を明らかにするためには、状況を多面的に把握する必要があると考えたためである。
 冒頭にとりあげた保護者の声は、このうちの「保護者調査」において「小学校英語に対する期待、不安や心配」を自由に記述してもらう中で寄せられたものである。しかし一方で、自由記述には、「日本語もしっかり学習していないところで英語を教育していくことについて、両方が中途半端になるような不安がある」「学力低下、体力低下といわれているのに、英語教育より、国語や算数などの教育に時間を使っていってほしい」といった不安や心配の声も挙がっていた。
 「教員調査」の結果については、すでに『BERD』第7号*3において報告した。そこで本稿では、教員と保護者との意識の相違に留意しつつ、「保護者調査」の結果を詳しく見ていきたい。
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