BERD 2007 No.11
【特集】
企画趣旨
BERD
さいたま市立春野小学校の子どもたち
さいたま市立春野小学校の子どもたち

【特集】「コミュニケーション」を考える ──子どもたちの他者とのかかわり

 近頃よく、「コミュニケーションが困難になってきている」という声を耳にする。企業は採用活動の中で「コミュニケーション能力」を重視しており、OECDでも「多様な人々と相互交流する能力」をキー・コンピテンシーとして挙げ、コミュニケーションに必要な能力の育成を課題としている。
 「コミュニケーション能力」が低下しているのか、それともその力がより必要とされる社会となっているのか、問題の捉え方は一様ではないが、いずれにせよコミュニケーションに必要な能力の育成が強く求められていることに対し、学校や家庭、そして社会は応えていく必要がある。このような観点から、今号では「コミュニケーション」を特集テーマとした。
 今、コミュニケーションの何が課題とされているのか。その課題の解決のために何が必要なのか。「コミュニケーション」について語るとき、人によって思い浮かべることも、課題だと考えることもさまざまである。そこで、まずは言葉の定義について考えるところから始めなければならないだろう。
 コミュニケーションの問題は、教育の範疇のみにおさまらない、極めて広大な領域を含むテーマであるが、現在の課題と目指すべき方向を探る一つの足掛かりを提示したい。

(BERD編集部 岡田佐織)

1. 共有を意図的に進めるコミュニケーション
──「寛容性」を育むことの大切さ──
池田 謙一
2. ソーシャルスキル教育が目指すこと
──コミュニケーション不全への処方せんとして──
相川 充
3. 国語科教育の視点から見たコミュニケーション教育
──共創的コミュニケーション能力の育成を目指して──
山元 悦子
4. さいたま市「人間関係プログラム」に見るスキル習得のポイントと展望
──児童・生徒のコミュニケーションの場を育む──
星野 貞邦、岡田 弘 さいたま市立春野小学校
5. コミュニケーション・スキルを高めるプロジェクト・ベース学習
──「目的」ではなく「手段」としてのスキル獲得を──
上杉 賢士
6. 「語用論」から見たコミュニケーション教育
──言葉の裏にある話し手の意図の理解──
松井 智子
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