BERD 2008 No.12
【特集】
企画趣旨
BERD
堺市立浜寺小学校
堺市立浜寺小学校

【特集】 新学習指導要領で教育はどう変わるのか

 2008年3月、新しい学習指導要領が告示された。ここ数年の教育改革の集大成として、そして、教育関連3法改正後に行われた初めての改訂として、その内容に注目が集まった。
 すでに多くの報道がなされているが、今回の改訂を特徴づける最大のポイントは「確かな学力」の育成を、改めて強く打ち出したことだろう。学習指導要領の最低基準化を示した03年の学習指導要領一部改正以来、教育界では「ゆとり教育」の下で「確かな学力」の育成が強調されるという、一種のねじれ現象が起きていた。新学習指導要領が「生きる力の育成」という「理念」の継承を謳いながらも、「手段」の変更を明言したことは、こうした状況の打開を念頭に置いたものといえる。
 一方、PISAに象徴されるように、国際的に学力のあり方が問い直される中での改訂だった点も、大きなポイントの一つだ。「習得」「活用」「探求」、あるいは「言葉と体験」といった、新たなキーワードをどのように具体化するか。研究者、実践者の力量が問われようとしている。
 ポスト「ゆとり教育」時代の幕開けとなる新学習指導要領は、どのような教育の未来を拓くのか。本特集がそれを考える上での視座を提供できれば幸いである。

(BERD編集部 渡邊直人)

1. 新学習指導要領が目指す教育目標とは何か
──学校教育法にも規定された三つの学力の要素──
安彦 忠彦
2. 「言語活動の充実」で育まれる21世紀型学力
──「言葉の力」の育成を学校現場でどう図っていくか──
田中 博之 大阪府堺市立浜寺小学校
3. 算数・数学教育で求められる新しい学力観とは
──「数学的活動」の考え方と内容を探る──
渡邊 公夫、大根田 裕 筑波大学附属中学校
4. カリキュラムマネジメントが豊かな学校文化を育む
──「教育課程」に対する発想の転換を──
中留 武昭 広島県庄原市立山内小学校
5. フィンランドの「読解」教育とは?
──教師の経験知を集めた「メソッド」の構築──
メルヴィ・バレ Mervi Wäre-von Hendenberg
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