BERD 2008 No.14
【特集】
企画趣旨
BERD

【特集】 教師の成長を支えるために必要なこととは

 近年、教師を対象としてさまざまな制度改革が行われている。教員免許更新制度や指導改善研修の法制化など、主に教師個人を対象としたものや、副校長・主幹教諭・指導教諭といった職の設置など学校組織を通じて、学校運営や授業の在り方に変更を求めるものなど多岐にわたる。また、教職調整額の見直しが議論の俎上に上っていることは、「教職」の捉え方の転換を予感させる。
  一方、教師集団のいびつな年齢構成と地域間格差は、教職の需給を不安定なものにしており、教師の成長を支えてきた制度や文化の機能不全も懸念されている。
小誌では、2007年刊行の第10号で「教員養成」を特集テーマとして取り上げ、教師の資質向上のために養成段階では何が課題なのかを検証した。それから1年、教員免許更新制度の施行を半年後に控えた現在、教師と教職は制度的にも社会環境の上でも、大きな変化に直面している。そこで、教師になった後の成長について、いま何が課題なのかを考えなければならない時期にあるとの認識から、第10号を引き継ぐかたちで今回の特集を企画した。
  さまざまな変化の中で教師たちは、教師としての適性に対する不安や多忙感、社会からの信頼の低さ、子どもや保護者の変化に苦しんでいる。教師と教職が抱える課題を、少しでも良い方向へと変えていくことができるよう、教師の成長のために必要ないくつかの視点を提示したい。
(BERD編集部 岡田佐織)

1. 転換期にある教師像
──「献身的教師像」を越えて──
久冨 善之
2. 教員制度改革を教師はどう受け止めるか
──「個業」から「協業」へ向けて──
安藤 知子
3. 教員の仕事をどうデザインするか
──教員勤務実態調査の分析から──
青木 栄一
  教師の負担を軽減させるため校長は“黒子”に徹する
羽川昌廣(福島県郡山市立多田野小学校長)
4. 国立教員養成学部主流の時代から一般学部との並立の時代へ
──学校教員の供給構造の変化──
山崎 博敏
5. 大阪府における大量退職・大量採用時代の教員育成の在り方
──柔軟な組織運営とミドルリーダーの育成によって教員の資質向上を図る──
大阪府教育委員会
6. ドイツの教員育成の取り組みから日本が学べること
──組織力と共に教員の資質向上を図るドイツの現状──
坂野 慎二
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