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一人ひとりの徹底的分析から世界に羽ばたく選手を育てる
選手の数だけ、心を伝える指導法がある
宇津木妙子[ルネサス高崎女子ソフトボール部総監督]

2008年北京オリンピックで、ひときわ強い印象を残したのが女子ソフトボールチームの活躍だ。選手一人ひとりの技術レベルはもちろん、その精神力やチームとしての結束力は、まさに「世界一」にふさわしいものだった。1990年の北京アジア大会から4年前のアテネオリンピックまで日本代表チームを率いた宇津木妙子さんに、世界一のチームの礎となった独自の考えや指導法をうかがった。
選手一人ひとりの“小さな変化”を見逃さない
トレードマークは、飾り気のないウィンドブレーカーとサンバイザー。いかついサングラスに覆われてはいても、その下の眼差しは選手を射抜くかのように鋭い──。
女子ソフトボール指導者としての宇津木妙子さんには、常に“鬼監督”というイメージがつきまとう。だが、グラウンドで声をからして選手たちを叱り飛ばす姿は、彼女のごく限られた一面でしかない。10代、20代の女子選手たちを、世界に通用する一流アスリートにまで磨きあげる「宇津木流」チームづくりの真骨頂は、むしろグラウンドの外にあったのだ。
「私がチームを任されたとき、まず最初に取りかかるのは規則づくり。チームの規則を決めて、全員にそれを徹底させます。規則といっても『挨拶をしよう』とか『時間を守ろう』とか、小学校と変わらない。こういう当たり前のことを繰り返すことが、重要なんです」
例えば、「おはようございます!」という朝の挨拶一つにしても、毎日繰り返していると、選手それぞれの個性が見えてくる。人一倍声が大きい選手もいれば、挨拶の後に必ず一言付け加えて笑わせるお調子者の選手もいる。だがある朝、いつもは声の大きかった選手が、目線も合わせず小声で挨拶して通り過ぎたとしたら……。
「いつもと違うな、と感じたら、すかさず『どうした? 今日は元気がないな?』と聞くんです。『風邪を引いた』とか、『寝不足で』などと答えれば、『たるんでるぞ!』と一喝すれば済みますが、『いえ、なんでもありません』なんて答えが返ってきたときは要注意。何かチームに対して不満を持っていたり、人間関係で悩んでいたりするのかもしれない。
チームをまとめる監督として一番大事なのは、そういう“小さな変化”を見逃さないこと。そうやって私が毎日口うるさくいっていると、選手たちも『なぜ挨拶が大事なのか』という本当の意味が分かってきて、チームメイトの変化を互いに気遣うようになります」
女子ソフトボール指導者としての宇津木妙子さんには、常に“鬼監督”というイメージがつきまとう。だが、グラウンドで声をからして選手たちを叱り飛ばす姿は、彼女のごく限られた一面でしかない。10代、20代の女子選手たちを、世界に通用する一流アスリートにまで磨きあげる「宇津木流」チームづくりの真骨頂は、むしろグラウンドの外にあったのだ。
「私がチームを任されたとき、まず最初に取りかかるのは規則づくり。チームの規則を決めて、全員にそれを徹底させます。規則といっても『挨拶をしよう』とか『時間を守ろう』とか、小学校と変わらない。こういう当たり前のことを繰り返すことが、重要なんです」
例えば、「おはようございます!」という朝の挨拶一つにしても、毎日繰り返していると、選手それぞれの個性が見えてくる。人一倍声が大きい選手もいれば、挨拶の後に必ず一言付け加えて笑わせるお調子者の選手もいる。だがある朝、いつもは声の大きかった選手が、目線も合わせず小声で挨拶して通り過ぎたとしたら……。
「いつもと違うな、と感じたら、すかさず『どうした? 今日は元気がないな?』と聞くんです。『風邪を引いた』とか、『寝不足で』などと答えれば、『たるんでるぞ!』と一喝すれば済みますが、『いえ、なんでもありません』なんて答えが返ってきたときは要注意。何かチームに対して不満を持っていたり、人間関係で悩んでいたりするのかもしれない。
チームをまとめる監督として一番大事なのは、そういう“小さな変化”を見逃さないこと。そうやって私が毎日口うるさくいっていると、選手たちも『なぜ挨拶が大事なのか』という本当の意味が分かってきて、チームメイトの変化を互いに気遣うようになります」
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