BERD 2008 No.15
【特集】
企画趣旨
BERD

【特集】 誰の、何のための科学教育なのか

日本科学未来館で学ぶ子どもたち
日本科学未来館で学ぶ子どもたち
2008年の秋、ノーベル物理学賞とノーベル化学賞を、複数の日本人が受賞し、日本の科学研究が高く評価された。このような明るいニュースがある一方で、依然「理科離れ」の問題は指摘され続けている。
 我々は多くの科学技術に囲まれた環境で生活している。それにもかかわらず、子どもを含めて多くの人が「理科離れ」「科学離れ」を起こしてしまっているといわれるのはなぜなのか。PISAの結果からは、日本の子どもは「理科を学ぶことに対して、探究心や自信、楽しさ、目的意識が足りない」ということが課題として挙げられている。
 現在、小学校・中学校・高等学校・大学・科学館などあらゆる場所で、教師・理科教育研究者・科学者たちが、さまざまな科学教育に関する活動を行っている。しかし、それらの活動の行き着く先にどのような社会を想定しているのだろうか。
 「科学教育は、誰のために、そして、何のために重要なのか」、そういった根本的な議論の必要性を感じ、特集を企画した。
 「理科教育」という枠を越えて、科学教育の意義について考えるきっかけとなれば幸いである。
(BERD編集部 林田知子)

1. 科学技術こそが日本の生きる道
──理科離れを乗り越えるために──
木村 孟
2. データからみる理科教育の課題
──科学を学ぶ意義が伝わる授業とカリキュラムを──
小倉 康
3. なぜ、すべての人たちが科学を学ぶ必要があるのか
──科学リテラシーの重要性が高まっている理由──
川勝 博
4. 日本の科学技術力とその課題
──問われる、技術経営力──
丹羽 冨士雄
5. 「熟達化過程」から見た日本の科学者育成の課題
──才能を伸ばすための指導者の役割──
北村 勝朗
6. 学校と研究者をつなぐ科学館の取り組み
──科学技術を文化として捉える視点──
日本科学未来館
7. スーパーサイエンスハイスクール事業の取り組み
──次代を担う科学者を育て、地域のレベル向上に貢献する──
愛知県立岡崎高等学校
8. 科学教育のグランドデザインを求めて
──市民参加型の意志決定と役割分担──
小川 正賢
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