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静岡産業大学経営学部では、設立当初、政府が進めていた「留学生10万人計画」に沿って、180人の入学定員のうち10人を留学生枠に割り当てた。“地域に開かれた大学”をモットーに1994年に開学、国際センターを設置し、留学生の受け入れや国際交流に力を入れる方向性を打ち出してきた。現在は、中国、ベトナム、インドネシア、ブラジル、韓国、ミャンマーなど10カ国からの留学生が学んでいる。
国際センターの大原宏前所長は国際交流の背景について、「本学には寮がなく、留学生は民間のアパートに住むことになる。地域にスムーズに受け入れてもらえるよう、まずは地域の人に彼らを理解してもらうことが先決と考え、地域での国際交流を積極的に進めていくことにした」と語る。
地元の磐田ロータリークラブが主催するイベントに留学生が招待されたことがきっかけとなり、様々な交流へと広がった。磐田南ライオンズクラブ、国際ソロプチミスト磐田、磐田青年会議所、磐田市日中友好協会など、数多くの地域団体との交流が続いている。留学生が母国の文化を紹介したり、ハイキングなどのイベントに参加し、地域の人々と触れ合うことで個人的な交流が生まれ、理解が深まってきた。
交流の積み重ねは、地域住民による留学生支援にも発展している。「留学生と言葉を交わす中で彼らの努力や生活の大変さなどが伝わり、住民の方々の間で自然に支援ネットワークが生まれた」と大原前所長。支援内容は、リサイクル品の提供、奨学金の支給、宿舎の提供にまで及ぶ。
留学生の側からも積極的に地域に働きかけていこうと、小中学校の「国際理解教育」への協力が始まった。磐田市内や近隣市町村の小中学校から、総合的な学習の時間などに「留学生を派遣してほしい」との依頼を受けると、大学側が内容を学内に提示して希望者を募り、適任者を派遣する。内容は、母国の遊戯や歌、生活習慣、母国語を教えたり、日本についての感想を語ったり、座談会に参加したりする。小中学校側の要望に応じて様々だ。
留学生たちも国際理解教育への参加に前向きで、「依頼があった時はぜひ声をかけてほしい」と言ってくる学生もいるそうだ。ただ、最近では総合学習の見直しが進む中で、依頼自体が少なくなっている。一方で新たな動きもある。静岡産業大学の卒業生である小学校教員が、袋井市で国際交流のNPOを設立。留学生を地元の小中学校に派遣するための仲介役を申し出ているという。「大学と小中学校の間にNPOが入ることで、国際理解教育の活動がさらに発展するかもしれない」と、大原前所長は期待を語る。
留学生が中核となって進める国際交流が、地域の中での大学の存在感を高めているわけだ。
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