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愛媛大学は2001年に「英語教育センター」を設置し、全学教育における英語教育を改革した。現在、同センターの副センター長である折本素教授は、「各学部の教員から強い要望があり、学生のニーズも後押しした」と話す。理系学部を中心に、「海外での学会参加時にホテルの予約ができない」「外国人との質疑応答が満足にできない」ということにならないように英語力を付けてもらいたい、というのが教員の要望で、学生のニーズも英会話の能力を付けたいというものだった。
それまで同大学では、英語が1・2年次6単位の必修科目として課されていた。授業は講読と演習から成り、講読では内容把握や文化理解などに関するものが扱われ、演習ではリスニングなどの実践的な内容を中心に授業が行われるというものだった。シラバスやガイドラインも一応整っていたが、教科書の選択や授業の進め方は担当教員に一任されており、実際には予習させた内容を学生に発表させ、教員が解説を加えるといった講義型の授業が多かったという。学生の評価は比較的高かったが、高校の授業の延長だという批判もあり、学内の強い要望に押される形で、同大学の英語教育は方向転換されることになった。
新しいプログラムが目指したのは、実践的なコミュニケーション能力の育成だ。新しい知識や語彙を増やすことは行わず、高校までに受動的に習ってきた英語の知識を実際に使うことにより、実生活で活用できる英語力が付くようなカリキュラムに一新した。
最大の特色は、訳読・講義中心型の授業から、学生が英語を使って活動する「学生中心型の授業」にしたことだ。そのために様々な工夫を取り入れた。まず、英語の必修科目はどのクラスも最大約20人の少人数制にし、1年次前期・後期に各週1時限、2年次の前期または後期(学部で異なる)に週1時限の計3時限を設定した。
ネイティブ教員の採用を増やし、英語授業の8割を担当させるようにした。日本語が理解できない教員を採用したり、日本語が理解できないふりをしてもらったりすることで、原則として授業がすべて英語で行われる環境をつくり出している。
シラバスと教科書を統一し、全学生に同質の授業を提供することにした。教科書は英語教育センターが独自に作製したものを使用する(写真1)。自己紹介や質問の仕方、反対意見の述べ方、会話の膨らませ方、説明の仕方などを練習する内容に始まり、身近な話題について意見を述べ合ったり、将来の職業や世界の国々の話題について話し合ったり、英語でコミュニケーションが取れるようになるプログラムを盛り込んでいる。
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