中学校の学習指導に関する実態調査
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1.学習指導や学校での取り組み(教務主任調査)

【解説】調査結果から読み取れること

教育創造研究センター所長  高階玲治

1.新しい教育の動きと教務主任の役割の重要性

 平成19年度は、全国学力調査が実施され結果が公表されて、学力向上に向けた各学校の取り組みに大きな影響を与えている。学習指導要領の改訂も年度末に予定されている。また、教育基本法が60年ぶりに改正され、それを受けて次年度から副校長、主幹教諭、指導教諭という新たな職制が生まれることになった。特に教務主任の多くは主幹教諭に任じられることが予想されることから、その役割はさらに重要になることは確かである。

 今回の調査は、特に学習指導の中心的な役割を担う教務主任の職務を通して学校の実態を明らか にする意図がある。3年目の調査なので、これまでの調査内容と部分的に対比しながら考察したい。

2.新たな教育政策についての考え

 ここ数年、新たな教育施策が提示され、各学校はそれぞれに対応している部分もあるが、その判断は多様である。昨年、一昨年と同様の調査があるので( )内にその順で数値を示す。なお、選択肢は「とても賛成」「やや賛成」「どちらともいえない」「やや反対」「とても反対」である。

 次は「とても賛成+やや賛成」が50%以上みられたものである。

(1)「小・中学校の連携」87.9%(88.6%、一昨年は同一項目なし)
(2)「キャリア教育や進路学習」87.0%(81.8%、77.0%)
(3)「発展的な学習」85.1%(88.2%、86.8%)
(4)「保護者や地域住民による授業支援」77.9%(77.5%、76.9%)
(5)「学校のIT化」76.3%(71.5%、71.4%)
(6)「食育」67.9%(66.7%、一昨年は同一項目なし)
(7)「習熟度別授業」67.3%(63.7%、66.8%)
(8)「保護者や地域住民による学校評価」64.4%(66.4%、65.0%)

 これらの傾向は、昨年、一昨年と比べてほとんど変わっていない。その中で(2)「キャリア教育や進路学習」が徐々に増加していることが注目される。なお、「やや反対+とても反対」はそれぞれの項目とも1割以下である。

 総合的な学習の時間」は「賛成」が40.8%(40.6%、34.4%)であるが、「反対」が29.5%(25.5%、31.2%)である。

 次は「賛成」よりも「反対」が多かったものである。
 「反対」がもっとも多かったのは「長期休業期間の短縮」で、「賛成」が10.9%(9.0%、一昨年は同一項目なし)で、「反対」が60.5%(57.0%)である。次いで「土曜日の授業や補習」は「賛成」が16.7%(14.1%、13.4%)、「反対」は56.3%(55.5%、55.3%)である。

 次の3項目も「反対」が多く、しかも増加しているものである。「学校選択制」は「賛成」が14.9%(17.5%、16.6%)、「反対」が46.4%(32.7%、32.8%)である。「教員の人事考課制度」は「賛成」が18.9%(21.0%、20.3%)、「反対」が36.2%(30.0%、30.3%)である。また「二学期制・二期制」は「賛成」が19.7%(18.9%、20.6%)、「反対」が39.6%(37.6%、33.6%)である。

 今回、新たな項目として「教員免許の更新制」と「教育バウチャー制度」を加えた。「教員免許の更新制」は実施が決まったが「賛成」は16.8%なのに対して、「反対」は48.5%と半数に近い。「教育バウチャー制度」は「賛成」が7.7%と1割にも達しない。「反対」は37.4%である。

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