2006年11月26日、東京大学、読売新聞社、Benesse教育研究開発センターの主催で、シンポジウムが開かれました。次期教育課程の具体的な検討が進んでいることを踏まえ、これからの義務教育改革の方向性を考えることが目的。会場となった弥生講堂(東京大学)には、教育関係者や保護者をはじめ、約300名が集まりました。
シンポジウムでは、調査研究や実践事例などのエビデンス(証拠や裏づけ)をもとに、これからの社会で求められる学力・能力はどのようなものか、そうした学力・能力を育成する担い手としての教師や学校は何をすればよいか、優れた実践の基盤を支える制度・仕組みをどのようにつくっていけばよいかについて、活発な議論が行なわれました。
午前中は、文部科学省の布村幸彦氏による開会の挨拶の後、2つの講演がありました。
はじめに、白梅学園大学の無藤隆先生から問題提起。次に、京都大学の田中耕治先生より講演がありました。
午後は、2つの事例報告の後、総括シンポジウムが行なわれました。
事例の1つめは、東京学芸大学の葉養正明先生。2つめは、大阪教育大学の田中博之先生。
最後の総括シンポジウムは、5人で行なわれました。国の行政代表として、布村氏。地方行政の代表として、元埼玉県志木市長の穂坂邦夫氏。地方の学校代表として、鹿児島の田上小学校長の中村洋志先生。そして教師論が専門である福岡教育大学の油布佐和子先生。コーディネータは東京大学の苅谷剛彦先生。ディスカッションでは、子どもを教育する「担い手」としての「教師」にスポットがあてられ、教師が優れた実践をしていく上で、今の教育改革がどのような影響を持つのかが議論されました。
シンポジウム全体を通して、多角的な視点から、改革を進めるための問題提起がなされました。しかし、実際それを具体的な実践に移した途端に、いろいろな問題点がでてくることも見えてきました。教育環境をより良いものにしていくためには、シンポジウムの中で頻繁に発言されていた「エビデンス」に基づいた議論を重ねていくことが必要なのかもしれません。
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