第3回子育て生活基本調査(幼児版)

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第2部 テーマ別調査結果の分析/第2章 地域による子育ての違い

地域間比較からみえること

◆教育への関心が高い首都圏の母親

地域間比較を通してとくに際立ったのが、首都圏の母親の子育てへの熱心さである。首都圏の母親は地方市部や地方郡部の母親と比べて、子どもにお手伝いをさせたり、子どもと一緒に学習をしたりすることが多い。しつけや教育の情報源が多く、子どもが通う園を選ぶときにも多くの条件を考慮している。子どもが習い事をしている割合も多く教育費も高い。子育てに関する意識をみると「世間で名の通った大学に通ってほしい」「子どもの進路は親が責任をもって考えるべき」と考える人が地方に比べて多く、子どもへの進学期待も高い。

基本属性にみるように、首都圏の母親には専業主婦が多く、地方には働く母親が多い。そこで、地域別の結果をさらに母親の就業状況別に分けてみたところ、子どもの進路に関する意識、習い事、子どもへの進学期待、教育費、しつけや教育の情報源、園選びで重視したこと(選択数)は、どの就業状況でも首都圏で高かった。ここから、首都圏の母親は、地方と比べて教育への関心が高いこと、また情報収集に熱心であり、情報を得る環境が整っていることがわかる。

◆首都圏の母親は悩みや気がかりも多い

首都圏の母親は、子育てに熱心である反面、子育ての悩みや気がかりの内容も多様である。地方の母親は、子どもの基本的な生活習慣を心配しているのに対して、首都圏の母親は、食生活に関すること、事故や犯罪に巻き込まれること、いじめ、教育費、習い事や教材の選び方・与え方、母親自身のことなど多くの項目で選択率が高かった。

◆地方の母親の子育ての特徴

地方市部の数値は、全体的に、首都圏と地方郡部の中間に位置することが多かったため、ここでは地方郡部の母親の特徴について述べたい。地方郡部の母親は、子どもとすることは何かをたずねたところ、「家族みんなで食事をすること」が多かった。子育ての悩みや気がかりの選択数は首都圏と比べて少なく、内容は子どもの基本的生活習慣に関する項目が多かった。教育費、習い事、子どもへの進学期待については、他の地域と比較すると相対的に低かった。子育て意識をみると、「幼稚園や保育園に対して、親は積極的に意見を言ったほうがよい」「いつも母親が一緒でなくても、愛情をもって育てればいい」「大学進学や学校名にはこだわらない」「子どもの進路は、将来、子ども自身に任せるべきである」と考える人が首都圏に比べて多かった。このような結果から、地方郡部の母親は、子どもの将来についても子どもの意志を尊重している印象を受ける。しかし、機会という面からみると、しつけや教育の情報源や園選びで考慮できる条件が少なかったり、習い事をさせる場所がなかったりと、求めようとしても手に入れられない環境に置かれているとも考えられる。

◆働く母親の子育て負担感と家族によるサポート

働く母親の仕事をしながら子育てをすることの負担感については、地方郡部に比べて、首都圏や地方市部で負担に感じている比率が高かった。首都圏や地方市部では、働く母親へのサポートを一層充実させる必要があるだろう。地方郡部ほど三世代同居家族が多いが、子どもにとっての祖父母と暮らすことは、働く母親の子育ての負担を軽減することにつながるのだろうか。家族構成別に働く母親の子育ての負担感をみると、首都圏では、三世代同居家族の母親の負担感が核家族と比べて5.8ポイントほど少ないことがわかった。首都圏では、家族のサポートが働く母親の子育ての手助けとなっているようである。

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