昨年度から経済産業省では、理科教育をより充実させるために、全国10地域を対象に地元企業の技術者やOBなどを特別講師として、小学5・6年生の理科授業を実施する「社会人講師活用型教育支援プロジェクト」を進めています。そこで今回は、学校と企業が、また教員と社会人講師が、どのような連携をして実際の理科授業を行っているのか、その目的や子どもたちの反応などについて、はじめに、北海道で学校と企業の橋渡しをなさっている教育コーディネーターの三上力さんにお話を伺いました。
私たちの仕事は、学校現場と企業の相互理解を図ることから始まります。
学校側は企業の事業内容や技術を知らないので、企業が持つ技術や製品を理科の単元と関連付けることができません。
企業にしてみると、小学校の理科の学習範囲や内容がわからないため、自社の技術をどのように単元に結びつけて理科の授業を展開すればよいかわかりません。
そこをつなぐのが私たちコーディネーターです。理科の授業として、単なる企業講師講座にならないように、技術やノウハウをしっかりと理科の単元に結びつけ、子どもたちの興味や関心、理解を図っていけるように心掛けています。
植松電機さんのロケット製作と打ち上げの授業を例に挙げると、ロケットの推進力は物理の世界の話になってしまいます。それを小学校の理科の授業にするためにはどうすればよいか、専門的なことをどのように説明すれば子どもたちにわかりやすく伝わるか、小学校の担任のアドバイスを受けながら、授業を作っていきます。このケースでは、理科の「ものの燃え方」の単元に焦点を当てることになりました。