中2・中3の間に7割以上がなんらかの高校の行事に参加!
では、高校の受験・入試行事には、保護者はどの程度参加しているのでしょうか。
【図5 (横軸) あなたは2007年度と2008年度に、高校の受験・入試行事に行きましたか? (縦軸)あなたの小学校3年生〜高校1年生までのお子さまのうち、いちばん上の学年のお子さまは以下のどれにあてはまりますか】
図5を見ると、現在高1の子どもの保護者の72.7%が、2007・2008年度になんらかの高校の受験・入試行事に参加していたことがわかります。多くの保護者が、子どもが中2・中3のときに何らかの行事に参加していたことになります。
では、中2・中3の時にどのような行事に参加したのでしょうか。参加率が最も高かったのは、「学校見学・学校説明会・オープンキャンパス」。続いて、「進学フェア・合同説明会・合同相談会」「体験入学・公開授業・体験授業」「文化祭」でした。中学校の行事について伺った項目と似た傾向がありますが、大きく異なるのが「体験入学・公開授業・体験授業」への参加率が高いことです。義務教育である中学校と違って、高校を選ぶ時は、子どもがしたい勉強は何かが大きなポイントとなります。自分の希望する学習環境がその高校にあるかどうかを、体験入学などをとおして確かめたい、確かめさせたい、と考える保護者が多いのではないでしょうか。
続いて、行事に参加したことが、どの程度学校選びの参考になったかを伺いました。
【図6 中学校・高校の受験・入試行事に行ったことは、志望校決定の参考になりましたか?】
【図7 (縦軸)あなたは2007年度と2008年度に、中学校の受験・入試行事に行きましたか? (横軸)中学校・高校の受験・入試行事に行ったことは、志望校決定の参考になりましたか?】
【図8 (縦軸)あなたは2007年度と2008年度に、高校の受験・入試行事に行きましたか? (横軸)中学校・高校の受験・入試行事に行ったことは、志望校決定の参考になりましたか?】
「中学校・高校の受験・入試行事に参加したことが、志望校決定の参考になった」という保護者は、全体の88.5%。非常に多くの保護者が、中学校についても高校についても、行事を学校選びの参考にしていることがわかります。
その理由としては、「文化祭に参加したことにより、子ども自身が学校の雰囲気を味わえた」「どういう先生や先輩がいるのかを、学校見学で直接見ることができた」「公開授業によって、学習の進め方を確認することができた」といった答えが多く集まりました。「校風を肌で感じたことにより、子ども自身の『どうしてもこの学校に合格したい!』という気持ちが明らかに強くなりました」といった声も、中学校・高校双方の保護者から寄せられています。
しかし、「参考にならなかった」という保護者も3%おり、「学校説明会へ行っても進学実績を強調するばかりで、肝心の学校の様子が伝わってきませんでした」という声が聞かれました。多くの保護者が、中学校・高校の受験・入試行事を、学校の具体的な雰囲気を知る機会として位置付けているようですね。
最後に、実際に中学校・高校の行事に参加するなかで、保護者の印象に残ったエピソードをご紹介します。
(中学校)
- 学校見学で在校生がとても自由にのびのびと学んでいる姿を見て、私も子どももその学校がとても好きになりました
- 文化祭での催し一つひとつに生徒の真剣な気持ちが込められており、子どもにとって感じるところは大きかったと思います
- あこがれの学校の文化祭に参加して先輩から囲碁を教えてもらったことが、子どもが囲碁に夢中になるきっかけになりました
- 全寮制の学校なのですが、入寮体験があり、子どもはその学校での生活への期待で胸をふくらませていました
(高校)
- 科学の実験の成果を文化祭で発表しているのを見て、その専門性にびっくり! 高校生活が充実していることを感じましたね
- 学校説明会で校長先生から、教育において大切なのは大学進学ではなく、社会に役立つ人材を育てることだという講話を聞き、感動しました
- 体験授業で音楽の授業に参加。先生の人柄に魅了され、子どもは「ぜひ入学してこの先生の授業が受けたい!」とはりきっていました
- 学校見学に行った時、在校生の礼儀正しさに感動。あいさつこそコミュニケーションの原点だとあらためて思いました
中学校・高校どちらのエピソードからも、保護者のチェックポイントが「この学校なら安心して子どもを通わせられるか」「先生も先輩も信頼できるか」というところにあることがわかります。
また、後悔したこととしては、「学校見学で見るべき場所を挙げておかなかったため、図書室を見忘れてしまいました」「文化祭の発表スケジュールを調べておかなかったので、見たい催しが見られませんでした」といった事前の確認不足について、「電車が遅れて説明会に遅れそうになりました。時間にはある程度ゆとりをもっておくべきですね」「道に迷って説明会に遅刻してしまいました」といったアクシデントについてのエピソードが多く挙げられました。なかには「携帯電話の電源を切り忘れ、説明会の最中に着信音を鳴り響かせてしまいました」という、手痛い失敗談もありました。
(まとめ)
多くの保護者が、受験・入試行事を参考にして、志望校を選んでいました。志望校は、もし進学することになれば、毎日通い、多くの時間を過ごすことになる、子どもにとって大切な場所。実際の学校生活について具体的な情報を多く集め、納得して子どもを通わせたいと考えるのは、保護者として当然の気持ちです。また、そうした保護者の期待に、多くの学校行事がよくこたえていることも、保護者から寄せられたエピソードによって明らかでしょう。
中学校・高校ともに、志望校選びは、多くの家庭で子どもが受験学年になる前から行われていました。子どもが受験学年になると、どうしても受験勉強に優先的に時間をあてる必要があります。また、複数の志望校の受験・入試行事日程が同日に重なることも珍しくありません。スケジュール的に無理をしないためには、受験までにある程度時間的なゆとりのある段階から複数年計画を立てたうえで、志望校の行事に参加することをおすすめします。