二瓶 健次 先生

総合監修:二瓶 健次 先生

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病気と予防アドバイス - 胃腸炎・食中毒

食中毒2歳3ヵ月
寄せられたご相談

食事を作る際に気になるのが食中毒。家庭ではどんなことに気をつけたらよいのでしょうか。

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うちの子はごはんを食べるのが大好きで、1日3回の食事の時間をとても楽しみにしています。私も、子どもには栄養があっておいしいものを食べさせてあげたいなと思い、日々奮闘していますが、やはり食中毒が気になります。梅雨どきや夏の暑い季節になると特に心配です。食中毒を起こさないために、家庭ではどんなことに気をつけたらいいのか教えてください。

先生からのアドバイス
末松 隆子 先生

食中毒は注意すれば防げる病気です。「菌をつけない、菌を増やさない、菌をやっつける」という原則に従って調理しましょう。

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食中毒のうち約9割を占めるのが「細菌性(ウイルス性)食中毒」です。
これは細菌(やウイルス)が飲食物と一緒に体に入ったり、食品中で繁殖した細菌が作った毒素により起こる病気ですが、食品以外にも菌のついた食器や調理器具・手、汚れた水なども原因になります。
厚生労働省の統計では、夏は細菌性が多く、冬はノロウイルスによるものが多く見られます。食中毒は注意すれば防げる病気です。家庭では次のようなことに留意し、食中毒を予防しましょう。

原則は「菌をつけない、菌を増やさない、菌をやっつける」です。
食材は新鮮なものを選び、加工食品などは製造日、賞味期限、消費期限の確認をするようにしましょう。
要冷蔵、要冷凍の食品は買い物の最後にし、早めに持ち帰り、適温で保存しましょう。ちなみに冷蔵庫は10度以下、冷凍庫はマイナス15度以下が目安です。
詰めすぎに注意し、食品を7割程度に抑えるようにし、食材は早めに使いきりましょう。
調理の際はよく手を洗い、包丁やまな板などの調理器具、たわし、スポンジ、食器なども、使用後すぐに洗剤と流水で洗います。O-157の菌は室温だと15〜20分で2倍に増えるため、調理の前後に食品を放置するのはやめましょう。
加熱食品は中心部を1分以上、75度以上で加熱してください。
また、ごみはこまめに捨て、乾いた清潔なふきんやタオルを使い、台所や調理場は清潔を心がけます。
最後に、食事の前にお子さんと一緒に手をよく洗いましょう。
残り物は「もったいない」と冷蔵庫に保存しがちですが、時間がたった残り物は思いきって捨てることも必要です。
ノロウイルスは感染力が強いので、その対策は厚生労働省の「ノロウイルスに関するQ&A」を参照してください。

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プロフィール


二瓶健次

東北大学医学部卒業。東京大学小児科、自治医科大学小児科を経て、 1979年から2001年まで国立小児病院神経科医長、 2001年から2004年まで国立成育医療センター神経内科医長 、2006年から、東京西徳洲会病院小児センター神経・発達部勤務。 小児神経学、発達神経学が専門。

プロフィール


末松隆子

浜松医科大学卒業後、立川相互病院小児科を経て、現在、京王八王子クリニックに勤務。 ぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患を得意とする。おむつはずれやアレルギー対策に関する講演も行う。2児の母。