[高校受験]自信をもって入試に臨める環境づくりを 前日編

いよいよ入試直前。今回は、入試前日の過ごし方についてお話しします。

「ふだんどおり」の生活リズムで緊張を避けて

入試直前、緊張はつきものですが、過度の緊張は頭や心の働きを委縮させてしまいます。前日はふだんどおりの生活リズムを保ち、不安や緊張を増大させないこと、頭や心を明るくひらけた、活動しやすい状態に持っていくことが大切です。
ですから、家庭環境も「ふだんどおり」がいちばんです。
もちろん、気持ちを盛り上げたほうが力を出せる子もいるので一概にはいえませんが、特別なごちそうを用意したり、お寺や神社に合格祈願に出かけたりするのは、子どもの緊張感を必要以上に高めてしまいがちなため、前日は避けたほうがよいでしょう。

入試当日は、いつもどおりの実力を発揮できるよう、気持ちが焦る状況をつくらないことが大切です。当日の朝慌てないように、持ち物のチェックは前日のうちに。また、交通機関にトラブルがあった場合、どのルートを使うかなど、あらかじめ考えておきましょう。

持ち物の確認は前日のうちに!

持ち物の準備は、基本的にご本人に任せたいものですが、念のため保護者のかたも一緒にチェックしてあげてください。

・受験票

受験番号と学校の連絡先は控えを取っておきましょう。万が一受験票を忘れたりなくしたりした場合も、受験番号がわかれば受験させてもらえる場合がほとんどです。

・筆記用具 

鉛筆なら4、5本、シャープペンシルなら使い慣れたものを数本、芯の準備も忘れずに。消しゴムは、万が一落とした時のために2、3個。

・防寒具など

試験会場は、寒かったり、暑すぎたりすることもあるので、カーディガンなど、着脱しやすい上着を持っていくと安心です。寒さ対策に手袋や使い捨てカイロもあると便利。

・飲み物・お弁当

温かい飲み物があると、気持ちがホッとするもの。また、お弁当が必要な場合は、ふだんから食べ慣れたもの、食べやすく消化のよいものがよいでしょう。

・その他

試験会場に時計がない場合もあります。腕時計は計算機などの機能のない、シンプルなものを用意しましょう。

参考書などを持っていく場合は、最重要事項を短くまとめた薄いものをお守りがわりに。

脱いだ上着などをまとめて入れておける大きめのバッグもあると便利です。

入試日は駅が混雑することもあるので、ICカード乗車券等はあらかじめチャージを。

「これだけやった」と振り返ることで自信が生まれる

勉強面では、新しいテキストや難しい問題には手を出さず、頭の「ならし運転」のつもりで、英単語や漢字などの一問一答問題や簡単な計算などに短時間取り組むのがおすすめです。参考書の目次だけ、ざっと眺めるのもよいでしょう。どんな単元を学んだかひととおり見ておくと、頭が整理され、本番で思い出しやすくなります。

入試前はとかく「あれもこれもやってない!」と不安に陥りがちですが、「これだけやってきたんだから大丈夫」と発想を転換するため、今まで取り組んだテキストや参考書、模試の答案などを集めて、積み上げてみるのもおすすめです。「けっこうな量をやったんだなあ」という実感が自信となり、気持ちに余裕も生まれるのではないでしょうか。

試験前夜もふだんどおり、リラックスした雰囲気で

食事はお子さまの好きなふだんのおかずで消化のよいものにし、早めの入浴と就寝をすすめてください。緊張で眠れない子も多いものですが、横になって安静にしているだけでも脳の疲れは取れます。「たとえ眠れなくても、ちゃんと頭は働くから大丈夫だよ」などと声をかけてあげましょう。

保護者のかたも、何かと心配事が多いとは思いますが、できる限り「ふだんどおり」のリラックスした雰囲気づくりを心がけてください。

(筆者:安田 理)

プロフィール


安田理

大手出版社で雑誌の編集長を務めた後、受験情報誌・教育書籍の企画・編集にあたる。教育情報プロジェクトを主宰、幅広く教育に関する調査・分析を行う。2002年、安田教育研究所を設立。講演・執筆・情報発信、セミナーの開催、コンサルティングなど幅広く活躍中。
安田教育研究所(http://www.yasudaken.com/)

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