なぜ? 先進国の中で自己肯定感の低さが目立つ日本の若者

なぜ? 先進国の中で自己肯定感の低さが目立つ日本の若者内閣府が毎年発表している「子ども・若者白書」。我が国の子どもや若者の状況などを毎年まとめているものだが、それによると、日本の若者は他国の若者に比べて、自分に対する満足度が著しく低く、自分の将来に明るい希望を持てないでいることがわかった。教育ジャーナリストの斎藤剛史氏が解説する。

 

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調査は2013(平成25)年11~12月にかけて、日本・韓国・アメリカ・イギリス・ドイツ・フランス・スウェーデンの7か国の13~29歳の男女を対象にインターネットをとおして実施し、各国約1,000人程度から回答を得ました。まず、「自分自身に満足している」(「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計、以下同じ)と回答したのは、他の6か国がいずれも70%以上だったのに対して、日本は45.8%と半数にも達しませんでした。また「自分には長所がある」と回答したのも、日本は68.9%とやはり最低。さらに、「うまくいくかわからないことにも意欲的に取り組む」についても、7か国中最低の52.2%となっています。

 

一方、最近1週間のうちで「ゆううつだと感じた」ことがある者は、日本が77.9%でトップ。韓国(63.2%)を除けば他の国の若者は半数以下なのに対して、日本は8割近くにも上っています。また、「自分の将来に明るい希望を持っている」のは、日本以外の6か国はいずれも80%以上だったのに対し、日本は大きく下がって61.6%でした。

 

なぜ、日本の若者は自己肯定感が低いのでしょうか。同白書は、家庭・学校・職場などの満足感に着目しています。やはり、いずれの満足度も日本が一番低くなっています。これに対して、自己肯定感と周囲への満足度の関係を分析すると、「親から愛されている」と思っている者の50.1%は自分に満足しているのに対して、そうでない者は25.3%にとどまっていました。同様に、学校や職場に満足している者ほど自分に満足している割合が高くなっています。同白書は「家族関係、学校生活、職場生活が充実し、満足している若者ほど、自己肯定感が高い」と指摘したうえで、保護者自身については「自己肯定感を持ちながら子どもと向き合える環境づくり」が、学校については「教師が子どもたちと十分に向き合い指導できるような環境づくり」が重要であると提言しています。家庭や学校を安心して暮らし、学べる場にしていくことが、子どもたちの自己肯定感を高めることにつながっていくようです。

 

出典:自己肯定感が低い日本の若者 「子ども・若者白書」で -ベネッセ教育情報サイト

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