大丈夫ですか? お子さんのケータイ&スマホ‐渡辺敦司‐

新年度になったと思ったら、はやゴールデンウイーク。進学や進級をきっかけに携帯電話(ケータイ)、とりわけスマートフォン(スマホ)をお子さんに買い与えたご家庭でも、1か月がたちました。利用状況は大丈夫でしょうか? 文部科学省が発行しているリーフレットから、注意点を改めて確認しておきましょう。

同省が発行しているのは、小・中学生用の「ちょっと待って!ケータイ&スマホ」と、高校生向け「ちょっと待って!スマホ時代の君たちへ」の2種類です。このほど2014(平成26)年版に更新しました。最近の動向を反映させつつ、子どもにも読みやすいよう漫画を使って解説するとともに、親子で一緒に読んで対処方法を知り、家庭でマナーやルールを話し合う際の参考にしてほしいとしています。いずれも同省ホームページからダウンロードできますので、リンク先を開いてみてください。

小・中学生用では、まず「眠れないの? それってネット依存かも!」として、一日にどれくらいネットをしているか、じっくり考えるよう呼び掛けています。たとえば「寝るために布団に入っても、ケータイやスマホが手放せなかったりしていないかな?」「歩きながら、あるいは自転車に乗りながら、操作したり音楽を聴いたりしていないかな?」と注意を喚起。睡眠不足が生活のリズムを崩すだけでなく、授業に身が入らず成績が下がったり、うつ病になったり、食事が取れなくなったりすることもあると警告し、ネットをしない時間や日を決めて生活にメリハリをつけるよう提案しています。
この他、「その人は誰? SNSの出会いに注意」「そんなひどいことするの? いじめは最低!」「ぜったいダメ! 面白半分の投稿」「そんなつもりじゃなかったのに… 多額請求が」「無料アプリが危ない! 個人情報が盗まれる?」の項目があり、相談例や事件例といった具体例も紹介しています。最後に家庭でルールを作ること、フィルタリングをかけることを訴えています。
高校生にもなれば判断力もつくので大丈夫だと思っているご家庭も多いことでしょう。お子さんを信頼している保護者のかたならなおさらです。しかし、それでも落とし穴があるのがネット世界の怖いところです。高校生用リーフでは、「それって犯罪かも!」「不適切な投稿で自滅!」という「危険」の側面に焦点を当てて構成しています。そこでは「油断は禁物」「過信してはいけない」「不適切な投稿に注意!」「自分が面白がって投稿したことで、一生を台無しにすることもある」と注意を促しています。

こうした指摘も、子どもたちは頭ではわかっているかもしれません。しかし実際の場面になると、ついスマホの画面をタップしてしまい、不適切な書き込みや画像のアップをしてしまいがちになります。ルールを決めておいたり、フィルタリングを利用したりすれば大丈夫というのではなく、折に触れて使用状況について確認することも必要ではないでしょうか。


プロフィール


渡辺敦司

著書:学習指導要領「次期改訂」をどうする —検証 教育課程改革—


1964年北海道生まれ。横浜国立大学教育学部卒。1990年、教育専門紙「日本教育新聞」記者となり、文部省、進路指導問題などを担当。1998年よりフリー。初等中等教育を中心に、教育行財政・教育実践の両面から幅広く取材・執筆を続けている。

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