ICT活用で学習意欲や知識・理解が高まる効果を、文科省の研究が実証

ICT活用で学習意欲や知識・理解が高まる効果を、文科省の研究が実証文部科学省が総務省と連携して3年間取り組んできた「学びのイノベーション事業」の報告書が、このほどまとまった。全国20校の小・中学校と特別支援学校に限定した研究ではあるが、一人1台のタブレット端末を用意し、すべての普通教室に電子黒板や無線LANを整備するという恵まれた環境を整備。情報通信技術(ICT)の活用能力や学力の向上はもとより、学習意欲や思考力・表現力を高めるなどの効果が実証されたという。教育ジャーナリストの渡辺敦司氏が解説する。

 

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実証校では恵まれた環境をフル活用して、一斉学習はもとより個別学習、協働学習と多様な学習活動を展開してきました。その結果、画像や動画を活用したわかりやすい授業により、児童・生徒の興味や関心を高め、学習意欲も向上したばかりでなく、習熟度に応じたデジタル教材の活用で知識・理解が定着したことがわかりました。

 

また、電子黒板やタブレットを使った発表や話し合いを行うことで、思考力や表現力が向上したことが、アンケートや全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果などから明らかになっています。とりわけ、一人ひとりの障害の状態や特性が違う特別支援学校では、「極めて有用」だったといいます。

 

2014(平成26)年度は文科省に一本化した「情報通信技術を活用した教育振興事業」「先導的な教育体制構築事業」で計4億円を超える予算が計上され、ICTの実証研究や課題解決型教育の推進、学校間や家庭との連携体制を構築する研究を進めることにしています。さらに、自治体独自でデジタル教材を活用した授業を充実させようという動きも広がりつつあります。

 

次の学習指導要領で目指される「資質・能力の育成」にも、ICTの活用は不可欠です。学校と家庭との連携が進む先進事例もあり、ICT機器はもとよりデジタル教科書・教材の整備を早く進め、学校・家庭・地域ぐるみで「21世紀型」の学びを全国的に広げていくことが求められるでしょう。

 

出典:ICTで「主体的な学び」を 文科省が実証研究の報告書 -ベネッセ教育情報サイト

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