早めに始めたい「自由研究」 テーマ設定が成否の決め手!?

アンケート期間:2013/9/4~2013/9/10 回答者数:1349名
アンケート対象:本サイトメンバー 小学生の保護者のかた
※百分比(%)は小数点第2位を四捨五入して表示した。四捨五入の結果、各々の項目の数値の和が100%とならない場合がある

早めに始めたい「自由研究」 テーマ設定が成否の決め手!?


夏休みが近付けば、子どもは何をして遊ぼうかと、いろいろと思いを巡らせていることでしょう。しかし、なんとなく憂うつなことが一つあるはずでは? たとえば宿題、なかでも自由研究はテーマ設定から考えなければならず、手を付けたがらない子どもも多いのではないでしょうか。
今回は、そんな自由研究について、夏休み前半の様子を中心に伺いました。



苦手な子どもが多数! 3割の子どもが「苦労する」

夏休みの宿題として、自由研究は定番のドリル・プリントに続き、2番目に多く課されていることがわかりました。また、「いちばん苦労していたのは、どの宿題ですか?」の質問では、3割以上でトップを占める結果に。取り組みさえすれば着々と終わりが見えてくるドリルやプリントと異なり、自由研究はまずテーマを決めなければならず、その点が腰を重くしているのかもしれません。
実際に「テーマが決まるまでが大変だった」「さまざまなテーマが浮かんでは消え……」という、テーマ設定に苦労したという声が多く聞かれました。「なかなか決まらず、子どものやる気が続かなかった」という悪循環に陥ってしまうケースも。
なかには、「まだ1年生で『自由研究』が何なのかよくわかっておらず、テーマ選びどころではない」という、根本的な問題もあることがわかりました。

【図1 お子さまが夏休みの宿題として出されたものをお答えください(複数回答)】
図1 お子さまが夏休みの宿題として出されたものをお答えください(複数回答)

【図2 お子さまがいちばん苦労していたのは、どの宿題ですか?】
図2 お子さまがいちばん苦労していたのは、どの宿題ですか?



提出はまだまだ先……仕上げは8月下旬以降が4割以上

夏休みに突入したばかりだと、自由研究を提出するのはまだまだ先のことと思いがち。遊びや部活を優先して後回しにしているうちに期限が近付いて焦る、という傾向が顕著なようです。実際、自由研究がいつごろ終わったのか伺うと、8月下旬以降という回答が約45%を占めました。9月1日、2日というまさに「土壇場」な回答もちらほら。
「かなり前から計画してあったようだが、実際、真剣に取り組んだのは8月に入ってから。夏休み終わりのギリギリになってしまった」というように、計画を立てただけで安心してしまったお子さまもいるようです。

【図3 お子さまの「自由研究」が終わったのはいつごろですか?】
図3 お子さまの「自由研究」が終わったのはいつごろですか?

自由研究は、仕上げまでにどのくらいの日数を要しているのでしょうか? 伺ってみると、約7割が3日以内で仕上げている、という結果になりました。「半日」「2時間」というかなり短期間との回答も。もちろん、「アサガオの一生をテーマにしたので、種やつぼみなども採取して、よくアサガオを観察していました」といったような観察日記だと「毎日」になるでしょう。「30日」とほぼ1か月をまるまる費やしている子どももいました。「2つの飛行機整備工場に見学に行き、写真や図を使ってまとめました。暑い最中に出かけるのも大変でしたが、まとめるのはもっと大変でした」といったように、テーマによってはまとめに時間がかかってしまうケースも。しかし、やり終えた時の充実感には変えられないのではないでしょうか。一方で、「トンボを捕まえるのが大変だった」と、観察前の採集に時間をとられてしまった、という声もありました。

アンケート結果から、多くの家庭では自由研究を手短に済ませる傾向にあることがうかがえます。「ずっとテーマと内容が決まらずグダグダしていたのに、決まったとたん、あっという間に仕上げてしまった」という声にもあるように、テーマによっては、やることさえ決まってしまえばあとは順調に進むのでしょう。
また「とにかく、短時間で終わるもの。家にあるものでできるものを選んだ」と、子どもが苦労することを見越して「先手を打つ」保護者もいるようです。

【図4 お子さまが自由研究にかけた時間は何日間くらいですか?】
図4 お子さまが自由研究にかけた時間は何日間くらいですか?

自由研究というと、テーマを決めるにしても、そこから実際に研究をしてまとめるにしても、時間がかかる、面倒くさい、と考えてなかなか手を付けようとしない子どももきっと多いことでしょう。しかし、アンケート結果にもあるように、多くは手短に済ませています。勘所は、テーマ設定。まず、子どもにやりたいことはないのかを聞いてみましょう。「『身近で疑問ある?』って聞いたら『あるよ! 二十日大根は本当に二十日で食べられるようになるの?』と即答だった」という声にもあるように、普段から疑問に思っていることがスラッと出てくるかもしれません。

また、「夏休みに入って、最初に出かけた旅行で出合ったものに興味をひかれたようです」「帰省先の三重県について調べていたところ、全国同じように調べたらおもしろいだろうと、47都道府県について人口等いろいろ調べました」といったように、旅行に行った時のわくわく感をそのままテーマ決定につなげる、という方法も。それでもどうにも見つけられないようであれば、「とりあえず図書館に連れて行った」というように、とにかくいろいろな情報を得られる「場」に連れて行く、という手もあると思います。

長いようで短い夏休み。「最初、カブトムシの観察をする予定だったが、気付けば日がずいぶんたっていたので、観察を諦め、物の製作に変更した」という声にもあるように、せっかくテーマを決めても、後回しにしているうちにシーズンが過ぎてしまい……という目も当てられない状況に陥ることも。
テーマを決めたらすぐに始められるように、子どもをサポートすることも大事だといえます。


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