小学校の公民 どんな内容を学ぶ?公民が得意になるために家庭でできること

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小学校での社会科といえば、都道府県の学習や歴史上の人物の学習がよく話題となりますが、実は小学6年生で憲法や政治を扱う公民分野を学習します。
そこで今回は小学校で学ぶ公民分野についてご紹介します。

この記事のポイント

成年年齢の引き下げで注目される公民分野の「主権者教育」

学校で習う社会科は、地理分野、歴史分野、公民分野の3分野に分けられ、中学校では分野別の教科書を使って学習します。
一方、小学校では学年別の教科書で、地理分野はおもに小学4年生と小学5年生、歴史分野と公民分野(政治、国際)は小学6年生で学習します。

そして小学6年生の教科書をみると、公民分野では「日本国憲法、選挙権、基本的人権の尊重、国会、内閣、裁判所、地方自治、税金」などの用語が太字で掲載されています。

少し前の小学6年生の教科書では「歴史分野→公民分野」という順番で学習していましたが、現在の教科書では公民分野の政治から学習するようになりました。
こうした変更の背景には、2016年の選挙権年齢の18歳以上への引き下げ、さらに2022年の成年年齢の18歳への引き下げなどがあり、以前にも増して「主権者としての教育」が重視されています。

  • 小学校の公民分野では「日本国憲法、選挙権、税金」などが扱われる
  • 成年年齢の引き下げなどもあり、主権者教育が重視されている

小学生が実感をもちにくい公民分野の学習

小学生にとって公民分野の学習は、定着が難しい内容でもあります。
これは小学生が実感しづらい【憲法】や【税】を扱っていることに加え、理解の定着を促すような定番の補助教材があまりないことも理由として考えられます。

たとえば地理分野では日本・世界をすごろくで巡るゲーム、歴史分野では歴史上の人物の学習マンガなど、小学生に人気の定番補助教材がありますが、残念ながら公民分野ではこのような補助教材があまりありません。

また公民分野の内容を自分事化させる取り組みとして、中学・高校では「模擬選挙」を授業で行うことがあります。
これは選挙管理委員会から投票箱などの実物を借りて、生徒が選挙公報を作成し選挙演説をするという、選挙に関する一連の流れの模擬体験です。
しかし「模擬選挙」は準備にかかる生徒への負担も大きいため、小学校での実施は多くないようです。

  • 公民分野では小学生が実感しづらい内容が扱われる
  • 小学生向け公民分野の定番補助教材や自分事化する機会が少ない

公民の学習には「ニュース番組」がオススメ

小学生に定着しづらい公民分野の学習ですが、一番のオススメ教材は夜6時・7時台のニュース番組です。
この時間帯のニュース番組は、冒頭5分程度で「いま政治や社会で何が起こっているか?」を知ることができるので、公民分野で扱われる政治や経済の話題に親しむきっかけとなります。

そして小学生向けの新聞やニュース解説雑誌を購読してみるのもよいでしょう。これらの小学生向けの媒体は、説明を工夫したものが多く、大人が読んでも参考になります。
また中学校の社会科の定期テストでは、話題になったニュースを時事問題として出題するところもあるので、小学生のうちからニュースをみる習慣を付けておくことは、中学での学習対策にもなります。

  • 公民の学習には「ニュース番組」がオススメ
  • 小学生向けの新聞やニュース解説雑誌を購読する

まとめ & 実践 TIPS

地理や歴史に比べ学習内容の定着が難しい公民分野ですが、まずは夜のニュース番組をみる習慣を付け、ニュースに親しむことが第一歩です。
そして小学生向けの新聞やニュース解説雑誌を購読してみるとよいでしょう。

株式会社プランディット 社会課 十河(そごう)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの社会(地歴公民)の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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