カテゴリ

学習習慣作り

集中して取り組むことができるように、こんな工夫をしました

いろいろと手をだしたくなるのをぐっと抑えて、子どもの力を信じるようにしました。

H.Kさん Yくん (体験談当時の年齢:4歳0ヵ月頃〜6歳5ヵ月頃 男 第1子 千葉県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

祖父母とも一緒に住んでいて、大人の関心を集めやすい環境でした。そして、教材が大人でも興味を引くようなものが多かったので、大人も一緒になって教材に取り組んでいました。ただ、じっくりと考える教材のページなどでも、ついつい「口出し」をしてしまうことが多く、子どもも最初は一生懸命取り組むのですが、いろいろ言われるうちに集中力も切れてきて、いやになってしまっていたようでした。子どもが集中力を持って取り組めるようにしてあげたいと思いました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

教材を親や祖父母も一緒になってみていたのですが、ついつい間違っていると、「ちがう、ちがう」と口を出してしまいました。そこで「子どもがせっかく興味を持って取り組んでいるのだからしばらく様子を見ながら応援してあげよう」と家族で決めました。少なくとも、「間違っている」と否定されてしまうとやる気がなくなり、せっかく集中して取り組んでいても集中力も切れてしまうので、知育のような問題は、まずは問題を大人が読み、子どもの「シンキングタイム」をつくりました。それから、子どもが分からない様子を見せたらヒントやクイズ形式にしてやる気をそがないように「ヒントは、〜です。さあ、考えてみよう!」というと、じっと考えてこたえを出すようになりました。間違っていたときでも、否定をせずにまずじっくり考えられたことを誉めてから、「じゃあ一緒に考えてみようか」と言って、再度ヒントを出しながら取り組んでいきました。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

夕食後のひとときは、教材を楽しむ時間と決め、そのときは、テレビを消して大人も「静かな時間を過ごす」ことに決めました。これは、子どもだけではなく、大人にとっても大切な時間になりました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

今では、夕食を食べ終わると、自然と教材を出してきて取り組むようになっています。その時間中は、ただ黙って取り組んでいるのではなく、「ヒントちょうだい!」などと言って、子どもとの会話もきちんとあります。出されたヒントを考えたり、本誌を見ながらじーっと考えている様子をみると、<こどもちゃれんじ>が子どもが興味のある教材であることも感じますし、それに取り組みやすい環境を整えてあげるということが、集中力をもって取り組めるコツなのだな、と思います。

今はこんなふうに考えています。

子どもが持っている力って本当に無限大だと思います。それを伸ばしてあげられるように、周囲の心遣いも大切なのだな、と感じています。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

体験談内検索