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学習習慣作り

習慣的に取り組んでいけるように、こんな工夫をしました

小学生の姉が勉強する姿に触発されて、文字や数への興味が生まれました。

C.Kさん Mちゃん (体験談当時の年齢:6歳1ヵ月頃 女 第2子 千葉県)

その当時の子どもの状況と私の気持ちはこうでした

私が小学生の上の娘の勉強を毎晩食卓を使ってみてあげていたのですが、それを見て、お姉ちゃんに対するライバル心もあってか自分もまねごとをしたいと思ったようです。私の気を引きたいとも思ったようで紙に文字や数字を書きたがっていました。そこで、上の娘の勉強を見るときに、彼女にもひらがなやかたかな、数字を書かせるようにし、文字や数への興味を伸ばし、楽しく机に向かえる習慣を身に付けさせてあげたいと思いました。

<こどもちゃれんじ>の教材のこんなところが役に立ちました。

やはり上の娘の影響ですが、上の娘が「チャレンジ1年生」を学習するのを見て、自分は「あったかせんせい」に一生懸命お手紙を書いていました。ただ、「あったかせんせい」へのお手紙が毎月ではないので、もっと書きたそうにしているときは、おじいちゃんやおばあちゃんにお手紙を書くように促しました。数については、彼女は数を合わせたり分けたりすることが好きだったので、<じゃんぷ>のワークブックでは、例えばしまじろうがおやつを足したり分けたりして数を考えるページに真っ先に取り組んでいました。ワークブックではお菓子やくだものなど実際あるもので考えさせるようにしてあるので、とてもわかりやすく興味を持って取り組んでいました。一日で終わらせようとするので、ゆっくり進めていいものだと説明しています。でも、楽しんで進めているようなので、あくまでも彼女のペースを尊重していますが。それから彼女の努力をほめるのを忘れずに実行しています。

さらに家庭で工夫してみたことは・・・。

姉妹でお菓子を分ける時、食事の時におかずをみんなで分ける時、どうしたらいいのか、時間を与えて考えさせるようにしています。すると、人数分のお皿を用意して最初はひとつずつ配っていたのが、ある程度の数をまとめて配分するようになってきました。上の娘が数式を書いているのに興味を持ち、「これを式で書くとどうなるの?」と聞いてくるようにもなり、式の書き方も教えてあげるようにしました。

現在の子どもの様子と私の気持ちはこんな感じです

お友だちとお手紙の交換をしていて、自分ではきちんと書いたつもりが「読めない」と言われたことがありました。彼女はそれで「字はきちんと書かないと伝わらないんだ」ということに気づいたようです。そこでワークブックで文字のページをやるときに「線からはみ出さないように書くようにしてみたら」と働きかけてみたところ、文字をきちんと書こうとする姿勢、机に向かって取り組もうとする姿勢が現れてきたと思います。もともとシールを貼ることの好きな子ですが、「やったねシール」は「シールを貼る」ということと「できた」という達成感が持てることが効果的でした。また、鏡についての問題で頭の中でわからないときは、自分で鏡の前で確かめるなど、前向きになってきました。

今はこんなふうに考えています。

同じように小学生のお姉さんのいる娘のお友だちが、そのお姉さんのまねをして九九を言うようになったところ、うちの娘もそれをまねて九九を言うようになりました。「にさんがろく?」と聞いてくるので、「そうだね。よく覚えたね」と言うと娘もうれしそうでした。そして「にさんがろくを式にするとどうなるの?」と聞くので教えてあげています。学習としてはまだ早いのですが、興味を持ったら、その芽を大切に育てていきたい、興味を持ったことにはとにかく楽しく学習してほしいと思っており、私自身も子どもと同じ視線で生活していきたいと考えています。

編集部から

<こどもちゃれんじ じゃんぷ>では、2ヵ月に一度4月から12月の間に、自分を表現する力を育てる「せんせい みて!みて! はっけんおてがみ」をお届けします。本誌内に閉じこまれているお手紙のテーマに合わせて自由に表現したものをお送りいただくと、せんせいから一人一人に宛てた直筆のお返事が戻ってきます。

学習習慣の素地作り

沢井 佳子 先生

「遊び」がすべての幼児期。でも、「園」に入ってしばらくたつと、「勉強」「学習」ということが気になる保護者のかたもいらっしゃるのでははないでしょうか。幼児期にこんなことに気をつけておくと、「学習」に関しても、いい影響がもたらされるということを保護者のかたにお伝えしたいと思います。

就学すると「さあ、みなさん○○をしましょう!」といった先生からの指示を「聞いて」⇒「理解し」⇒「行動する」ということが求められます。この最初のステップの「注意して聞く」能力は、その先の対人コミュニケーションや学習など全ての基本となります。そしてこの「注意して聞く」態度を身につけるには、幼児期における、おうちのかたの働きかけや環境作りがとても重要なのです。

「え?『聞く』なんてうちの子できてるわ」とお考えになるかたもいらっしゃるでしょう。が、最近は「今、しっかり見ておかなくても、あとでまたビデオで見られる」という意識があったり、オーディオ・テレビ・ゲームなど、ともすると子どもの情報処理能力を上まわる刺激に囲まれて、お子さんが育っている例がとても多くなっています。そうすると、「今、しっかり聞かなくては(見なくては)」という経験がとぼしくなりがちですし、さらに耳や目に入ってくる情報を『聞き流す・見過ごす』ような態度が作られてしまうのです。私たち大人も、必要な情報を聞き取るためには、不要な音や映像を無意識のうちに聞き流し・見過ごしていますが、そうした大人の聞き流しは、重要情報を選ぶ注意力のフィルターを通して、おこなっているのです。しかしながら、認知の発達が過渡期にある子どもたちを、常にこのような「聞き流し・見過ごし環境」に置いておくのは好ましくありません。小学校に入って「先生の話を聞けない子ども」というのは、「先生の声が聞こえても、それに『注意を向けて聞き取る』ように訓練されていない子ども」だという場合もあるのです。

じゃあ何の音も映像もない環境で育てれば安心なのか?というと、もちろんそうではありません。やはりできるだけ多くの経験や多くの情報に触れさせて、子どもの世界観や好奇心を大きく広げてあげたいと思うものですよね。ビデオやテレビやCDも、もちろんそれを助ける有効なメディアです。

おうちのかたのひと工夫で、ビデオやオーディオに囲まれた生活を「聞き流し・見過ごし環境」にしてしまわずに、「多くの情報の中から、必要な情報を注意して聞く」訓練の場にすることができます。そのひと工夫とは、ビデオなどを、お子さんと一緒にご覧になりながら、場面ごとに、 おうちのかたが笑ったり、驚いたりする視線・表情や「これはおもしろいね!」「すごいね!」といった解釈を与えてあげることです。そうすることにより、お子さんは「音声や映像のシャワー」だった部分にも、注意を向けて「これは大事なんだ」「これはおもしろいんだ」「すごいな」などと「意味をもった情報」として消化することができるようになるのです。このようにして「必要な情報に注意をむけ、聞き取る」態度を幼児期に育くんでおくことは小学校に入学してから「自分で考えて行動する」ことが求められる時期にむけての大切な準備だといえるのです。

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