「血へどを吐くくらい勉強を!」 妥協しない姿勢の先に見えるものとは?

「血へどを吐くくらい勉強を!」 妥協しない姿勢の先に見えるものとは?大学や学部をどのように選び、何を学べば将来に生かせるのか。そのヒントを求めてさまざまな大学の研究室を訪ねるシリーズ。今回は、太陽系以外の惑星「系外惑星」を専門に研究を進める、東京工業大学の井田茂教授の研究室に伺い、研究者として活躍するためにすべきこと、海外で高く評価されている日本の研究者の強みなどについて話を聞いた。

 

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独創的な発想は若さよりも知識と経験から生まれると私は思っています。発想のヒントになる事象を見ても、知識や経験が乏しい学生には、何も感じられないでしょう。知識や経験を積み重ねているからこそ、たくさんのものが瞬間的につながり、独創的な発想が生まれるのです。

 

学生には「血へどを吐くくらい勉強しろ」と冗談まじりに求めます。人間の能力はみな似たようなもの。楽な道を選んでいたら、他の人から抜きんでられません。人が「これくらいでいいか」と妥協するところで、自分はやめずにさらに先へ突き進む、その姿勢があれば、いつか頭ひとつ抜け出て、他の人には見えないものが見え、研究がおもしろくなります。研究の醍醐味(だいごみ)はそこにあります。

 

学生にはまず、論理構築の仕方を徹底的に身に付けてもらいます。そのために、教科書になるような書物を、数人で担当場所を決めながらリレーして読んでいく「輪講形式」の講義を行います。事前の読み込みが不十分だと、「どうしてそう言いきれるの?」「この式、正しいかちゃんと確かめた?」などと厳しく突っ込まれます。それを乗り越えることで、論理立てて物事を考える力が付くのです。

 

これは日本の大学独自の方法ですが、基礎を確実に身に付けるのに、とても優れています。日本の研究者を「基礎がしっかりしている」と高く評価し、採用したがる海外の研究者が多いことも見逃せない事象でしょう。

 

出典:東京工業大学 地球惑星科学専攻 独創的な発想は若さよりも知識と経験から生まれる -ベネッセ教育情報サイト

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