高校入試「社会」でよく出る「作図問題」は3タイプ! その傾向と対策
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社会の公立高校入試では、略地図を描いたりする【作図問題】がみられます。今回はそのような【作図問題】の傾向と対策をご紹介します。
社会で出される【作図問題】とは?
【作図問題】というと、多くの人が数学の作図問題を想像するかと思いますが、実は公立高校入試の社会でも【作図問題】が出題されています。2016年度入試から2020年度入試までの5年間でも、のべ40問程度出題されていて、県によってはほぼ毎年のように出題するところもあります。社会で出される【作図問題】は、おおよそ以下のように分類できそうです。
- 都道府県の位置など、社会科の【知識】が問われる問題
- 地形図から断面図を作成するなど、社会科特有の【技能】が問われる問題
- 統計などをグラフ化するなど、データの【表現】が問われる問題
地図上の位置関係など社会の知識・理解がストレートに問われる問題もあれば、数学や理科の出題でありそうな「統計データなどをグラフで示す」出題もみられます。では社会の【作図問題】を、上記の分類ごとにご紹介します。
都道府県や国の位置が問われる【作図問題】
まずは白地図上で都道府県や国を塗りつぶす問題です。都道府県や国の位置は【作図問題】以外でも問われるため、ふだんから地図帳などを活用する学習を心掛けていれば対応できる問題です。
- 都道府県の位置(岐阜県2020年度、和歌山県2019年度など)
- 世界地図上の位置(島根県2017年度、山口県2018年度)
また関東地方と中部地方の境界など、地方区分の境界をなぞらせる出題(宮城県2020年度、香川県2017年度)もみられるため、地図などでは【境界や分かれ目】にも注意するとよいでしょう。
断面図や略地図などの【作図問題】
問題で示された地形図から土地の断面図を作図したり、大陸の略地図をかいたりするような【作図問題】です。このような社会科特有の作図は、作図のコツが教科書にも載っているので確認しておきたいところです。
- 地形図から断面図をかく(新潟県2018年度、佐賀県2016年度)
- アフリカ大陸の略地図(宮崎県2020年度、京都府2016年度)
大陸の略地図の【作図問題】は「【赤道の位置】をヒントに【大陸の形】を答える」問題で、南アメリカ大陸の略地図(岩手県2020年度)もアフリカ大陸と同様に赤道の位置が作図のカギとなります。高校入試でよくみられる「【大陸の形】をヒントに【赤道の位置】を答える」問題の、逆からのアプローチで問われる問題ともいえます。地図や図をながめるだけでなく、手を動かしてかくことが、こうした【作図問題】への対策になります。
グラフをかく【作図問題】
そしてグラフをかく問題ですが、表で示された数値をもとに折れ線グラフや帯グラフなどをかく問題です。示された数字をそのまま当てはめてグラフをかく問題もあれば、簡単な計算をした結果をグラフに表す問題もあります。
- 【折れ線グラフ】山形県2019年度、熊本県2017年度など
- 【帯グラフ】福島県2018年度、愛知県2016年度、奈良県2019年度など
- 【棒グラフ】山口県2019年度
「表をグラフに」置き換えることで、データの特徴や傾向が視覚的に把握できるようになりますが、このような置き換えをスムーズにできるかが問われているともいえます。
まとめ & 実践 TIPS
社会の【作図問題】では断面図など特有の知識・技能が必要な問題もありますが、答え方が作図であっても必要となる知識・理解はこれまでの入試問題に通じるものがあります。今回取り上げたような社会の【作図問題】を少し意識しながら、学習をすすめてみてはいかがでしょうか。
株式会社プランディット 社会課 十河(そごう)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの社会(地歴公民)の教材編集を担当。
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