子ども同士で遊ぶ約束をしたが…待ち合わせできなかった!注意点とルールは/小学生保護者のお悩み解決隊#2

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小学生の子ども同士の遊びの約束は、うまく待ち合わせできないことも少なくないですよね。「どうすれば、ちゃんと待ち合わせできるようになるんだろう?」とお困りになることもあるのではないでしょうか。そこで、小学生の遊びの約束について寄せられたお悩みをマンガ化。教育評論家の親野智可等先生にアドバイスをいただきました。

この記事のポイント

遊ぶ約束をしたつもりができていない!?

大喜びで遊ぶ約束をしたのに、うまく待ち合わせできずに落ち込んでいるお子さまの様子を見るのは、心が痛みますよね。
うまく待ち合わせできるようにするためには、どうすればいいのでしょうか。

子ども同士で上手に待ち合わせできるようにするにはどうすればいい?

教えてくれるのは……長年の教師経験をもとにしたアドバイスが人気の教育評論家・親野智可等先生です。

Q.子ども同士の約束は、どうしてうまくいかない?

A.遊びの約束をしたつもりなのに、待ち合わせがうまくいかない……。多くの保護者のかたが経験されていることかと思います。低学年のお子さまならなおさらですよね。私の教え子たちも、お互いの家で相手が来るのを待っていたり、遊ぶ日にちを間違えていたりといったことがよくありました。
誰もが通る道なので「どうしてちゃんと待ち合わせできないんだろう?」「このままだったら、困ったことになるのでは……」と心配しすぎないでくださいね。

小学生同士の約束がうまくいかないことが多い理由は、約束しただけでうれしくなってしまい、時間や場所が曖昧なままとなることが多いためです。「一緒に遊べるぞ」と大喜びでハイテンションで帰宅。
いざ、遊びに行こうというタイミングになって、待ち合わせの時間や場所がはっきりしていないことに気づくということもあるでしょう。片方は約束したつもりでも、もう片方は約束した意識がないということもよくあるものです。

保護者のかたからするとイライラしてしまうこともあるかもしれませんが、まずは、遊ぶ約束ができてうれしかった気持ちを受け止めてあげられるといいですね。

Q.うまく待ち合わせできるようにするために、保護者にできるサポートは?

大前提として、待ち合わせがうまくいかなかったとしても「そんな約束じゃダメでしょ」「どうして時間と場所を確認しなかったの」と頭ごなしに否定することのないようにしたいですね。待ち合わせできずに落ち込んでいるお子さまに追い討ちをかけることになってしまいます。

まずは、お子さまの気持ちに共感してあげましょう。「遊ぶ約束ができてうれしかったね。でも、会えなくて残念だったね」といった声かけができるといいですね。待ち合わせがうまくいかなかったとしても、約束をしたということは社会性やコミュニケーションの力を培う機会になったはずです。そこはしっかり褒めてあげましょう。

お子さまの気持ちに共感を示した後は「なんで会えなかったのかなぁ?」と問いかけてみて。「時間をちゃんと伝えていなかったかも」などお子さま自身で気づくこともあるはずです。失敗を振り返るステップを踏むことで、お子さまにも「次からはこうしよう」という学びになるでしょう。

時間や場所を決めることを習慣化させていくには、メモをとるくせをつけるのがおすすめです。時間や場所を記入できるようにした「お約束カード」「お約束メモ」を持たせるのもいいですね。遊ぶお友達の連絡先も記入できれば、なお安心です。

約束をするシーンや、お約束カードを書くことは、家でロールプレイングしておくこともおすすめです。どれだけ口で言っても、実際にやってみないとできないことは多いもの。約束するときの場面を想定して、事前に予行演習をしておけば、スムーズに約束できる可能性が高まるでしょう。

また、一緒に遊ぶ可能性がある友達の保護者とは、お互いの連絡先を交換しておけるといいですね。待ち合わせ内容が曖昧だった場合に確認を入れたり、送迎の必要性を相談したりできるため安心です。

Q.安心・安全に遊ぶために必要なことは?

特に低学年のお子さまだと、子どもだけで待ち合わせすることや遊ぶことの安全性が心配になることもあるかもしれません。

「送迎だけでも保護者が付き添ったほうがいいのかな」と迷うこともあると思います。地域差があるため一概には言えませんが、防犯面や交通状況で少しでも心配な点がある場合は送迎したほうがいいでしょう。

何度か送迎して安全性が確認できたら、お子さまだけで向かうようにしてもいいでしょう。その際は、「待ち合わせ場所に着いたら連絡する」という約束をするといいですね

安心して遊べるようにするためには、次のような点にも注意していきましょう。

・キッズケータイやGPS、防犯ブザーを持たせる

・いざというときに助けてもらえる場所を教えておく(子ども110番の家など)

・自治体などから発信される不審者情報をチェックしておく

・遊び始める時間だけでなく、帰りの時間も決めておく(秋~冬は日が暮れるのが早いため特に注意)

・人が少ない場所や暗い場所、川など近寄らない場所を決めておく

・安易にお菓子交換をしない(アレルギーがある子もいるため)

Q.高学年の遊びの約束で注意することは?

高学年になると、うまく待ち合わせできないということは減ってきますが、遊び方に注意が必要な点が出てくることがあります。

悪気がないままに公園や児童館を占領してしまったり、スマホゲームばかりしていたり、人目につかない場所に集まってしまったりすることもあるでしょう。

「もう高学年だから大丈夫」と安心するのではなく、普段の会話の延長でどこで遊んだのか、どんなことをして遊んだのかなど聞いておけるといいでしょう。そのうえで、必要であればアドバイスをしてあげられるといいですね。

たとえば、スマホゲームばかりしたり、ただたむろっていたりする場合は、他に遊ぶものを知らなかったりすることも多いものです。「こんなボードゲームがあるの知ってる?」と人気の遊びを教えてあげてみてはいかがでしょうか。

まとめ & 実践 TIPS

先生として多くの子どもを見られてきた経験をもとに、アドバイスをお聞きしました。最初からミスなく待ち合わせができるということは少ないもの。お子さまの実状や気持ちに寄り添ったサポートで、お友達と遊ぶというお子さまにとって何よりもうれしいことを成功させてあげられるといいですね。

\これまでのマンガはこちら/

連絡帳に連絡事項が書いてない?!/小学生保護者のお悩み解決隊#1

プロフィール

親野智可等

監修:

親野智可等 おやのちから

教育評論家

・子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集(ダイヤモンド社)
・「自分でグングン伸びる子」が育つ親の習慣(PHP文庫)

長年の教師経験をもとに勉強法・家庭教育・親子関係などについて具体的に提案。
Instagram、Twitter、Voicy、YouTube「親力チャンネル」、Blog「親力講座」、メルマガなどで発信中。ドラゴン桜の指南役としても著名。最新刊『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』などベストセラー多数。全国各地の教育講演会でも大人気。詳細は「親力」で検索

プロフィール

さざなみ

マンガ:

さざなみ

子供の個性や成長と真剣に向き合う育児エッセイが共感を呼びSNSで話題となる。『「どんなときでも味方だよ」って伝えたい!』書籍化。
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