各種検定に挑戦!自宅学習での対策法【小学生・中学生向け】

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小中学生の習いごとには級位・段位を設定しているものがあり、昇級・昇段をめざしてがんばっているお子さまも多いようです。一方で習いごと以外でも、英語や漢字などの学習に関連する検定もさまざまあり、多くの小中学生が受検しています。
そこで今回は、各種検定の自宅学習での対策法についてご紹介します。

この記事のポイント

まずはお子さまが「合格しやすい検定」を受検する

小中学生の受検者が多い検定として、「実用英語技能検定(英検®)」や「日本漢字能力検定(漢検)」などがあり、保護者のかたも受検された経験があるかもしれません。
そのほかにも「ニュース時事能力検定(N検)」や「ことわざ検定(こと検)」、プログラミングに関する検定など、小中学生の学習に関連した検定があります。

これらの検定は客観的な指標で実力を測れるだけでなく、合格によって得られる自信が「次は3級合格をめざす」といった具体的な目標設定にもつながりやすいことから、検定への挑戦はお子さまの成長機会になりえます。また検定によっては入試で加点されることもあるため、入試対策の一環にもなります。

このようにメリットのある検定の受検ですが、受検には相応の準備期間と検定料などの費用の負担を考慮する必要があります。
たとえば小中学生を対象とした級の検定料は、小学生向けでは3,000円程度、中学生向けでは5,000円程度です。さらに準備のために過去問集や公式問題集などを購入すれば、それなりの負担が生じます。

また受検にあたっては「合格できそうか」という、合格の見込みを考慮する必要があります。
ほぼ学年ごとに級の目安を示している検定もありますが、最初はあまり学年の目安にとらわれずに、お子さまの合格が見込める検定・級で受検するのがよいでしょう。
まずは検定の合格で自信をつけさせてから、さらに高い級やほかの検定に挑戦するよう促していけるとよいでしょう。

  • 各種検定への挑戦はお子さまの成長機会になる
  • 検定料などの費用の負担や準備期間を考慮する
  • まずはお子さまが「合格しやすい」検定で自信をつけさせる

検定の公式ホームページで確認する3つのポイント

検定の受検を具体的に検討する際には、それぞれの検定の公式ホームページを確認します。確認するポイントは以下の3点です。

  • 【級ごとの難易度】それぞれの級位での受検目安となる学年、合格率など
  • 【実施概要】実施日・試験回数や検定会場、解答方式など
  • 【出題例】出題内容、解答方式など

【級ごとの難易度】では、お子さまの学年に該当する級や級ごとの合格率などで、難易度を確認します。
たとえば小学校の学年別に級を設定している検定では、小学生向けの級の合格率は8~9割程度のものが多いようです。
しかしお子さまの学年と合わせた級では、学校でまだ習っていない問題が出ることが考えられます。またお子さまが得意な教科に関連する検定なのか、苦手な教科に関連する検定なのかによっても、難易度は変わってきます。

【出題例】を参考にして、検定による学年の目安にとらわれずに受検する級を決めるとよいでしょう。

【実施概要】では、検定の実施日や検定会場などを確認します。
習いごと先や塾などで申し込む「団体受検」と、個人での申し込みでは、検定料や検定会場が異なるため注意が必要です。また【実施概要】では、マーク式などの解答方式の確認も必要です。鉛筆で塗りつぶすマーク式の解答方式は小中学生には慣れが必要なので、過去問集などの解答用紙で練習しておく必要があります。

【出題例】は、過去問やサンプル問題がホームページで公開されていれば出題内容や解答方式、お子さまからみた難易度を確認します。ホームページでの公開がないときは、市販の過去問集などで確認しましょう。

過去問で出題傾向と【時間配分】を確認し、対策を立てる

各種検定への基本的な対策は、過去問を解くことです。
過去問を解くことで、出題傾向と問題の難易度、そして自分の得意・不得意がわかり、合格に向けた学習方針が立てられます。

さらにある程度対策が進んできたら、過去問を使って本番での【時間配分】を確認することも大事です。
試験時間から5分程度の時間(名前を書いたり見直したりする時間)を引いて、問題数で割ると1問あたりにかけられるおおよその時間がわかります。
本番で時間不足とならないように、時間配分を意識した対策が必要です。

また解答方式がマーク式の場合、鉛筆で塗りつぶす練習も必要です。
マーク式では先の細い鉛筆で塗りつぶすと時間がかかるため、太い芯の鉛筆を用意し、過去問集に付属している解答用紙などで練習しておくとよいでしょう。

  • 過去問で出題傾向と問題の難易度を確認する
  • 本番前は時間配分を考えて取り組む
  • マーク式の解答方式なら太い芯の鉛筆で塗りつぶす練習も

まとめ & 実践 TIPS

各種検定の受検は、受検するまでの準備、会場での受検、結果の受け取りなどの一連の体験が、お子さまの成長機会になります。
そして検定の級位は日々の取り組みと現在の実力を客観的な指標で示すもので、お子さまの自信となりおのずと次の目標設定にもつながります。
さらに検定対策での過去問対策の経験は、その後の入試対策にも生きてくるので、お子さまと一緒に挑戦してみてはいかがでしょうか。

株式会社プランディット 社会課 十河(そごう)
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの社会(地歴公民)の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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