算数のテストでミスを無くすには?原因と対策を解説

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算数で「ケアレスミスが多くてテストでいい点がとれない」「宿題やドリルをがんばっているのにミスで点数につながらない」という悩みはよく聞かれます。
しかし、ミスにはいろいろな種類があります。
今回はどんなミスが頻発しやすいのか、またそれらのミスにどのように対処すればよいのかについてご紹介します。

この記事のポイント

数字を丁寧に書く習慣を身に付けよう

計算ミスをしている子どもたちの答案を見ると、自分の書いた字を見誤り、計算ミスをしてしまっている例が多くあります。

特に「6」と「0」は注意が必要です。本人は「6」と書いたつもりが「0」に見えてしまい、その後の計算を誤ってしまうという経験を持つお子さまもいるのではないでしょうか。
自分の書いた字を見誤ることによるミスを減らすためには、ふだんから数字や文字を丁寧に書く習慣がとても重要になります。

たとえば「6」と「0」の場合は、書き終わりの位置が重要です。
「6」や「0」にしっかりと見える書き方ができているか、日々の学習の中で意識させながら書かせるようにしましょう。
「6」と「0」以外にも、「7」と「9」、「4」と「9」も見誤りやすい数です。

中学になるとさらに文字が加わりますので、注意して書かせる習慣を今から身に付けさせましょう。

  • 自分の書いた数字で見誤りやすい「6」と「0」、「7」と「9」、「4」と「9」に注意

単位の書き間違いミスを防ぐには問題文を読み直す習慣を身に付けよう

子どもたちの答案の中で減点の多い項目として、単位の書き漏れや書き誤りがあります。

このようなミスを防ぐためには、答えを書いたあとにもう一度問題文を読み、答えと問題文が一致しているかを確認する習慣を身に付けさせることが重要です。
特に単位の書き漏れや書き誤りが多いお子さまは、問題文で問われている内容に線を引く習慣を付けさせることも有効です。

これらの習慣は、日頃の宿題や学習の中で意識的に行わせることで身に付けることができます。
日々の宿題や学習の中で、問題文を読み直し、問題文と答えとが一致しているかの確認をしたか、声かけをしてあげましょう。

  • 答えを書いたあとは、もう一度問題文を読み、問題文と答えとが一致しているかを確認する習慣を身に付けさせる

計算ミスを防ぐ習慣を身に付けよう

計算ミスは、子どもたちが算数のテストを解くうえでよく起こるミスの1つです。
計算ミスを防ぐためには、途中の計算式の確認が非常に重要です。

答えが出せても計算過程でミスをしている可能性があるため、計算式を順番に確認していく習慣を身に付けさせる必要があります。

子どもたちにとって、自分で書いた計算式の誤りを見つけるのは容易なことではありません。
子どもは自分が書いた計算式が正しいと思い込んでおり、自分の書いた式の誤りに気付けないことがあります。
そのため、まずは保護者のかたと一緒に計算式を順番に確認し、子どもだけでの見直しでは誤りの見落としがあるということを気付かせましょう。

保護者のかたと一緒に確認するということを繰り返すことで、見直しという行為について理解できるようになり、だんだんとお子さまだけでも見直しができるようになります。
そして、計算式に誤りがある可能性を認識したうえで計算式の確認を行うので、ミスに気付けるようになります。

日々の学習の中で、今より少しだけ時間をかけて宿題やドリルの見直しをしてみてください。継続することで習慣になり、今後の算数・数学のケアレスミス防止に必ず役立ちます。

また、計算ミスを予防するために、計算を繰り返し練習することも効果的です。
しかし、計算練習を苦痛に感じる子どももいます。
お子さまが前向きな気持ちで計算練習に取り組めるようにするために、以下の3つの方法を試してみてください。

1 子どもに適した練習方法を見つける
2 苦手意識を持たせないように言葉を選ぶ
3 成功体験を与える

「1.子どもに適した練習方法を見つける」

については、現在はさまざまな種類の計算練習方法があります。
紙のテキスト以外にも、オンラインの練習問題集やスマートフォンを利用したアプリ、ゲームアプリなどがあります。その中から、お子さまが興味を持って取り組める方法を選択してあげてください。
また、さまざまな方法を組み合わせて飽きさせないような工夫をするのもよいでしょう。お子さまにとって、最も楽しく計算練習ができる方法を取り入れることで、苦痛を感じずに計算練習を進めやすくなります。

「2.苦手意識を持たせないように言葉を選ぶ」

については、保護者から「計算ができない」「計算が苦手」等の言葉をお子さまに投げかけないようにしましょう。
これらの言葉を使うと、お子さまが計算に対して苦手意識を持つ可能性があります。計算練習を進める中で、「0と6がきれいに書けるようになったね」や「計算の練習を楽しもう」といった、前向きな言葉を選んで声をかけてあげるようにしましょう。

「3.成功体験を与える」

については、計算練習が苦手なお子さまにとって、計算のミスや解けない問題はストレスになります。
そのため、成功体験を積み重ねることが自信を付けるためにも重要です。
簡単な計算から始めて、お子さまが成功を感じられる問題から進めるようにしましょう。
さらに、子どもの進捗に応じてほめる言葉をかけることで、自信を付けることができます。

これらを実践することで、お子さまになるべく苦痛を感じさせずに計算練習に取り組ませることができます。
計算ミスが最小限となるように、日頃から計算練習に取り組みましょう。

  • 子どもと一緒に途中の計算式を確認し、「自分が書いた計算には誤りがある可能性がある」という意識を持たせる
  • 「子どもに適した練習方法を見つける」「苦手意識を持たせないように言葉を選ぶ」「成功体験を与える」の3つを心がける

まとめ & 実践 TIPS

算数のテストで生じるミスはさまざまですが、それぞれに対策を講じることができます。
日常の宿題や学習において、正しい答えを導くだけでなく、ミスを防ぐ練習をすることも非常に重要です。
今回ご紹介した習慣付けを実践することで、ミスによる苦手意識を払拭し、中学校、高校にもつながる自信を身に付けていきましょう。

株式会社プランディット 数学課 赤坂
編集プロダクションの株式会社プランディットで、進研ゼミを中心に、小学校から高校向けの算数・数学の教材編集を担当。

プロフィール



1988年創業のベネッセ・グループの編集プロダクションで,教材編集と著作権権利処理の代行を行う。特に教材編集では,幼児向け教材から大学入試教材までの幅広い年齢を対象とした教材・アセスメントの企画・編集を行う。

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