学校説明会・行事のココをチェック!志望校選びのために見るべきポイント【中学受験】

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学校説明会も対面に戻り、文化祭などの行事への参加も可能になりつつありますが、予約の枠がすぐに埋まる学校もあり、参加できる機会は有効に活用する必要があります。
今回は、学校説明会や行事に参加する際の注意点、見るべきポイントについて、森上教育研究所がお伝えします。

この記事のポイント

学校説明会や行事にはできるだけ多く足を運ぶ

志望校だけでなく、他の学校も比較対象としてチェック

実際に学校に足を運んでの学校説明会の場合、どの学校も「すばらしい学校」に見えてしまいがちです。
お子さんが5、6年生でそろそろ志望校を絞る必要がある場合は、気になる学校1校だけではなく、いくつか別の学校も比較対象として見ておきましょう。

何校かの説明会に参加すると、力を入れて説明する部分、あまり説明がない部分が学校によって違うことがわかります。
その学校にとってアピールしたい得意な部分は多く語られますし、不得意とする部分はあまり語られません。そうした学校の得意・不得意がお子さんの波長と合うか、保護者のかたは気を付けてください。

志望校には何度か足を運んでさまざまな角度からチェック

お子さんに合う学校かどうかは1回の説明会だけで判断するのは難しいので、ある程度志望校を絞ったら、何度もその学校に足を運ぶのも重要です。
個別相談の機会を活用したり、文化祭や授業公開などに参加したりすると、さまざまな角度から学校を見ることができます。

また、放課後に門外から学校の様子を見るのもおすすめです。生徒の様子や学校の雰囲気を五感を働かせて観察し、お子さんの個性に合うかどうかを考える材料とするといいでしょう。

お子さんがまだ3、4年生の場合は最も気になる学校の説明会にまずは参加してみるといいでしょう。
次の年に2回目、さらに次の年に3回目と説明会に参加した時、説明内容が一貫している学校や、主張していたことが実行されている学校はよい学校といえます。毎年言っていることが違う、言いっぱなしで実行されていないとよい学校とはいえません。早くから学校説明会に参加すると、そうした経過を見ることができます。

学校説明会や行事のココをチェック!

学校概要、教育内容、学校生活の説明

□コロナ禍を経て教育内容はどう変わったか?
□説明に一貫性はあるか?
□校長も含めて学校全体の一体感はあるか?

2023年度はコロナ明けで海外研修などのグローバル教育を再開した学校が多いため、その実施状況をアピールしたり、コロナ禍でのICT環境の充実をアピールしたりする学校も増えてくると思います。こうした教育内容の変化には注意しておくと、学校の特色がわかります。

また、話をする先生によって学校の校風や学校生活についての説明内容が食い違っていないか、一貫していない部分はないかという点も注意したいところです。校長先生と先生方との連携がしっかりと取れていて、一体感がある雰囲気がよい学校であれば安心です。

説明会や行事、授業での生徒の様子

□生徒による学校説明があるか?
□生徒はいきいきと楽しそうにしているか?
□生徒は授業にしっかり参加しているか?

近年、説明会に生徒が登場して学校生活や行事の紹介などをする学校も増えてきました。こうした学校は生徒自身が学校の広報に積極的であったり、プレゼンが盛んであったりするような学校文化であると判断できるでしょう。そうした面を重視されるかたにとってはよい判断材料となります。

また、行事や授業公開などで生徒がどのように参加しているか、楽しそうに学校生活を送っているかは、ぜひチェックしておきましょう。授業公開では、発言や質問での先生とのやりとりや、先生が講義をする場合は、生徒のノートを確認すれば、どのような指導がなされているかがわかります。

個別相談

□子どもが入学したいと思えるような先生、先輩はいそうか?
□子どもが入りたいクラブ活動はあるか?
□子どもが活躍できる場面はありそうか?

個別相談では、お子さんが入学したくなるような魅力的な学校かどうかを細かく質問し、その学校の個性を見極めましょう。
特に、どのような先生や先輩がいてどのような授業をしたり活躍をしたりしているか、子どもが入りたいクラブ活動はあるか、クラブはどのようなレベルかなど、積極的に質問しましょう。

また、体育が得意なお子さんであれば体育の授業はどのようなことを行うのか、美術が得意であればどのような先生からどんな指導を受けられるかといった、お子さんが活躍できる場面があるかどうかについても個別に確認しておきましょう。

学校説明会や行事から帰宅後に取り組んでおきたいこと

子どもに学校の印象をインタビューし、複数の学校の情報を整理

学校説明会や行事から帰宅後は保護者のかたがお子さんに「どう思った?」「話を聞いて楽しそうだと思った?」などインタビューをして、「この学校はかなり気に入っているな」「あまり気に入っていないな」と感触をつかんでおきましょう。

また、いくつか学校を回ったあとに、学校ごとの特徴を項目ごとに整理しておくと、あとで学校を比較する際に役立ちます。
たとえば、自宅からの距離、授業料、1クラスの人数、共学校/男子校/女子校、好きなクラブ活動があるか、さらに生徒の様子や勉強の指導が手厚いか本人任せかなどについても印象をまとめておくとわかりやすいでしょう。

一つ気を付けたいのは、お子さんが「ここには行きたくない!」と嫌う学校をつくらないようにすることです。
保護者のかたは不用意に学校の評価をお子さんに伝えないよう気を付けてください。特に偏差値での学校の評価でお子さんに学校に対する先入観を与えないようにしましょう。

まとめ & 実践 TIPS

学校説明会や行事には、他の学校もいくつか見に行ったり、志望校を何度も見に行ったりするなど、できるだけ多く足を運ぶことが大事です。
学校説明会や行事に参加する際は、担当の先生からの説明内容だけでなく雰囲気や一貫性にも注意し、生徒の様子にも気を配りましょう。
個別相談ではお子さんが入学したくなる学校かどうかを細かく質問して確認しましょう。
帰宅後はお子さんへのインタビューを行ったうえで情報整理をしておけば、志望校選びの大事な材料となります。

プロフィール


森上展安

森上教育研究所(昭和63年(1988年)に設立した民間の教育研究所)代表。中学受験の保護者向けに著名講師による講演会「わが子が伸びる親の『技』研究会」をほぼ毎週主催。

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